海外衛星の交代・名称変更・運用終了~備忘録

用語・各種数値・データ/図表
05 /14 2011
(過去の記事を修正・加筆したものです)

海外衛星は世代交代による名称変更に加え、運営会社の交替による改称がたびたび行われています。古いチューナーを買うと古いプリセット情報にそうした変更前の衛星が複数含まれているので、受信作業をする際にインターネットで検索される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

■衛星の世代交代による名称変更

これまで使っていた衛星が古くなってしまい新しい衛星と交替する場合、後から打ち上げられた衛星は現在稼働している先代衛星に少しずつ接近していき、最終的に静止位置へと収まり、逆に先代衛星の方は別の経度へと数度ずつずれていき別の場所へと移動していきます。

Lyngsatをチェックしていると先代衛星が役目を終了した後、次第に経度を変えていく様子がわかります。

なお先代衛星は廃用とならなければ移動した先で名称を変更し、別の衛星として第二の人生を送ることも多いようです。

【衛星の世代交代による放送局の引き継ぎ】

AsiaSat-2から後継のAsiaSat-5へのバトンタッチ時のように、従来送信されていた各周波数での放送は多くの場合引き継がれるため、アンテナの向きを変えるなど家での受信設備を大幅に変更する必要はありません。

一方Intelsat-2からIntelsat-5への交替のように、新旧の衛星が並行して運用される場合は新しい周波数が加わるなどして上記の例よりも変更が多くなるように思います。

AsiaSat-2からAsiaSat-5への交替ではシグナル強度が増し以前よりも小さなアンテナで受信できるようになりましたが、逆に衛星が交替したことで今まで容易に受信できていた周波数の信号が弱くなり受信不可となってしまう可能性もあるので要注意です。


■運営会社の変更による名称変更

衛星が別の会社へと売り渡され、経度も設備もそのままで名称のみ変更となるケースがしばしばあります。最近はTelsatr-10がApstar-2Rに名称を戻すという例がありましたが、送信される放送や周波数については特に変更はありませんでした。


■故障による廃用

衛星に発生した予期しない不具合・故障によりそのまま廃用となるケースも過去数年に何度か発生しました。こうなるとそれまでその衛星経由で送信されていた各局は別の衛星に移動せざるを得ず、複数の衛星へと散り散りバラバラに分散していくなどしてしまいます。

これまで1枚のアンテナで1つの衛星を受信すれば良かった環境が急に失われ、シグナルが弱く受信が難しい衛星に移動してしまったり、複数のアンテナや駆動モーターの設置が必要になるといった状況に陥る可能性も少なくありません。


■アジア地域における衛星の動きについて

過去数年に関し、思い出せた/ネットで調べられた分についてまとめておきたいと思います。

●東経183°/西経177°
 NSS-9 ←(世代交代)← NSS-5
●東経172°
 GE-23 ←(改称)← AMC-23
●東経169°
 Intelsat-5(IS-5) ←(世代交代中)← Intelsat-2(IS-2) ←(改称)← Panamsat-2(PAS-2)
●東経166°
 Intelsat-8(IS-8) ←(改称)← Panamsat-8(PAS-8)
●東経146°
 ABS-5 ←(改称)← Agila-2
●東経145°
 (故障廃用)← Gorizont-33
●東経140°
 (運用終了)← Thaicom-1A
●東経125°
 ChinaSat-6A ←(後継)← ChinaSat-5C ←(改称)← Sinosat-3
●東経116°
  Koresat-6(世代交代中)← ABS-7 ←(改称)← Koreasat-3
●東経113°
 Koreasat-5 ←(世代交代)← Koreasat-2
 Palapa-D ←(世代交代)← Palapa-C2
●東経110.5°
 ChinaSat-5B ←(改称)← Sinosat-1
●東経100.5°
 AsiaSat-5 ←(世代交代)← AsiaSat-2
●東経71.5°
 Measat-3a ←(世代交代中)← Measat-1
●東経87.5°
 ChinaSat-5A ←(改称)← ChinaStar-1
●東経80°
 Express-MD1 ←(世代交代中)← Express-AM2
●東経78.5°
 Thaicom-5 ←(世代交代)← Thaicom-3
●東経76.5°
 Apstar-2R ←(改称)← Telstar-10 ←(改称)← Apstar-2R
●東経75°
 ABS-1 ←(改称)← LMI-1
●東経74°
 (故障廃用)← Intelsat-4(IS-4) ←(改称)← Panamsat-4(PAS-4)
●東経68.5°
 Intelsat-7(IS-7) ←(改称)← Panamsat-7(PAS-7)
 Intelsat-10(IS-10) ←(改称)← Panamsat-10(PAS-10)
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ロシア系テレビ局の放送時間・時差リスト

用語・各種数値・データ/図表
06 /03 2010
ロシア系テレビ局で、モスクワ時間以外にモスクワと4時間・7時間といった時差のある地域向けに時間差をつけて放送しているチャンネルがあります。

いつもモスクワ時間で書かれた番組表から日本時間での放送タイムを計算するのに手間がかかってしまうため、早見表のような物を作ってみました。(多分このような計算で合っていると思うのですが・・・。)

一番左の欄がモスクワ時間で書かれた番組表通りの時刻(+0時間放送)で、その横が通常時およびサマータイム時の対応日本時間です。その右横がモスクワよりも東にある+4時間地域向けに同じ内容の放送を送信する場合のモスクワ時間、および日本時間(冬/サマータイム)になります。一番右の欄は+7時間の極東地域向けに同じ番組を送信している時のモスクワ時間、日本時間です。

(↓クリックすると拡大します↓)


静止軌道、クラークベルト~静止衛星と受信地点の位置関係

用語・各種数値・データ/図表
10 /16 2009
■静止軌道に並ぶ衛星のライン~クラークベルト



海外衛星は決まった東経・西経に位置するよう地球の自転に合わせて移動している静止衛星で、上図のような感じで並んでいるのだとか。


■東経140.0Eの赤道上空に来る衛星の例



例えば東経140.0度の赤道上空 約36,000kmに静止している衛星(2009年現在、Express-AM3)は、関東地方にかかる東経140°上にある地点から見るとちょうど真南に位置することになります。


■地上から見たクラークベルト上の衛星たち



140.0Eの衛星(2009年現在、Express-AM3)が真南に来る地域では、166.0E(2009年現在、Intelsat-8)といった140.0Eよりも東の経度上に静止している衛星は東寄りに見えることになります。

逆に100.5E(2009年現在AsiaSat-2/AsiaSat-5)といった140.0Eよりも西の経度上に静止している衛星は西寄りに見えることになります。

赤道上空のクラークベルト沿いにある衛星の列を地上から見た場合の図も添えてみました。このクラークベルトについては、アクチュエーターやH-Hマウントといったモーターでアンテナを駆動する際にトレースすることになります。

衛星の仰角(図解)

用語・各種数値・データ/図表
10 /16 2009


衛星の仰角は受信地点から衛星をあおぎ見た時の角度になります。



色々なサイトで調べて図表を作ってみました。地球、赤道、受信地点の緯度、衛星との位置関係、受信地点から衛星を仰ぎ見た時の仰角は上図のようになるそうです。


■衛星の仰角を調べるには?

受信地点の位置と衛星が静止している位置によって仰角も異なってきます。これらを調べるにはオンラインツールやPCソフトを利用します。

外部リンク;
 ・ハマーズ「衛星位置計算表
 ・WARD「衛星別方位と仰角
 ・WARD「Sat Az/El Finder
 ・DishPointer.com

真南に来る衛星~衛星と同じ東経にある地域のライン・参考図

用語・各種数値・データ/図表
10 /15 2009
アクチュエーターを取り付けたポーラーマウントアンテナ、パラボラをモーター駆動するH-Hマウントの調整時に真南を出す際の目安として用いる真南の衛星は、日本国内でも地点によって異なってきます。

どの辺りでどの衛星が真南に来るのかをまとめてみました。(クリックすると拡大します。)



要は、衛星の方位が140.0Eだと東経140である地域でその衛星が真南に来る、という具合に、衛星が静止している経度(Lyngsat等では○○○.○Eもしくは○○○.○Wと表示)と受信地点の経度(東経/西経○○○.○度)が一致していれば、その衛星はその地点において真南に位置する衛星、という話のようです。


■真南に来る衛星の偏波角はゼロ

真南に来る衛星では偏波角が0°になるので、試し受信によってLNBFの垂直プローブがどちらなのかを知る際にも使えるかと思います。

ちなみに我が家がある場所ではExpress-AM3がほぼ真南に来ます。この衛星はCバンド放送、Kuバンド放送の両方が送信されているので230cm回転アンテナと90cm回転アンテナの双方を調整する際に利用でき助かっています。

偏波角(へんぱかく)

用語・各種数値・データ/図表
10 /15 2009
(4年前に書いたものを修正し、図表等を追加。カテゴリーの変更を行いました。)

関連ページ;
 →「LNBF」(LNBFのひねり方)
 →「【手順6】アンテナを組み立てLNBFを固定する
 →「真南に来る衛星~衛星と同じ東経にある地域のライン・参考図

■偏波角とは

東から西まで並んでいる各衛星は赤道上空の静止軌道衛星に沿って位置しており、地上から見渡すと円弧上に沿って並んでいる形になるのだとか。このラインは専門用語ではクラークベルト(clark belt;クラークベルトについてはこちら)もしくはアーク(arc)と呼ぶそうで、海外フォーラムに行くとよく見かけます。

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しかし球形の地球にある一点とクラークベルトの円弧状に並んでいる衛星との位置関係により、衛星が東・西の端に位置すればするほど本来ダイレクト方向に進んでいるはずの電波も、自分がいる受信地点では一定の度数分だけ傾いた状態で到着するということになるようです。

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そのため、LNBFを取り付ける際には弧を描くクラークベルトに並ぶ衛星の位置と受信地点との位置関係に関連した角度の問題を補正するためにLNBF自体を傾けることになります。

上空を見た際に弧を描くようにして並ぶ衛星の位置関係により起こる傾きの角度を「偏波角」(へんぱかく;polarization angle)と呼ぶとのこと。


■LNBFをねじる角度



LNBFをディッシュに取り付ける際、受信する衛星の見える方向・位置と自分が受信する地点の緯度・経度に従って「偏波角」(へんぱかく)を計算し、LNBFを時計方向もしくは反時計方向にねじって傾ける必要があります。

日本では次のようにしてLNBFを傾けます。どの位置が「偏波角=0°」なのかはLNBFについてのページをご覧ください。



1)衛星が受信地点の真南にある場合

衛星が受信地点から見て真南の方向に見える場合、偏波角は0°になります。LNBFによって形状はことなりますので、中のプローブの位置を確認した上で正しい位置に設置します。

2)衛星が受信地点の東方向にある場合

LNBFは設置者からアンテナを外側から見た場合、時計方向(右回り)に偏波角の分だけひねります。衛星が東の端に見えるほど角度は大きくなります。

3)衛星が受信地点の西方向にある場合

LNBFは設置者からアンテナに向かって外側から見た場合、反時計方向(左回り)に偏波角の分だけひねります。衛星が東の端に見えるほど、角度は大きくなります。


■偏波角の計算方法

衛星位置計算ソフト「SMWLink」なら詳細な偏波角を求めることができます。

受信地点の緯度・経度、衛星の位置が判明しているならば(←住んでいる市町村の公式HPにある「市の概要」といったページに大体記されています)このソフトを使ってみてください。(詳しい数値を調べるようであれば、Geocodingというサイトが便利です。)



「Polarization angle」と書かれたディッシュの絵がある項目がその計算部分です。赤い棒線で傾ける方向と角度が示されるので便利です。

なお、上の方の図にも書き入れてありますが、真南よりも東に位置する衛星の偏波角SKEW数値にはマイナスがつくようです。逆に西に来る衛星の偏波角SKEW数値にはプラスがつくか、もしくは単にプラス記号の無い数値となるようです。



■Googleマップを組み込んだツールで衛星の方向と偏波角を確認

TELE-satellite International Magazineの2008年3月号でGoogleマップと組み合わせた衛星位置確認ツール「Satellite Dish Pointer」が紹介されていました。

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このツールでは地図の赤いマークを受信地点に設定、受信したい衛星の名称を一覧から選択すると直線で近隣ランドマークのどこにアンテナを向ければよいのかが分かる他、方位角・仰角・偏波角が一覧表示されるという仕組みになっています。

検索・表示共に日本語対応で丁目・番・号単位まで絞り込む事が出来ます。




■偏波角~例;東京都での数値

参考として、東京都(県庁所在地ということで新宿都庁の緯度・経度を選択してあります)での偏波角をまとめてみました。なお、数値は上記の「Satellite Dish Pointer」における計算結果に基づいています。

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東京都の場合、Express-AM3がほぼ真南に来ます。この衛星を東京周辺で受信する際には偏波角はほぼゼロなので、LNBFの垂直用プローブも垂直に位置したまま、つまりLNBFを偏波角に従ってひねる必要がありません。

一方、受信する衛星が真南から東/西に向かって遠ざかれば遠ざかるほど、偏波角の数値は大きくなり、LNBFをひねる角度も大きくなっていきます。上の図は、その角度の違いを視覚的に示してみたものです。

 クリックすると拡大します

東京都において、偏波角が0°の位置が上図の通りとなるようなLNBF製品を使って各衛星を受信する場合の、LNBFひねり具合の目安です。

デクリネーション角~図解+北緯との対照表

用語・各種数値・データ/図表
10 /12 2009
■デクリネーション角とは


図解の都合上パラボラアンテナを巨大に描いてあります。実際には地球に比べるとアンテナは非常に微小なので、緑色の小さい受信点とサイズ的にはほぼ同一とお考え下さい。

デクリネーション(ディクリネーション;declination)角とはクラークベルトと呼ばれるラインに沿って並んでいる衛星をトレースするのに必要な補正用数値だとか。

アクチュエーターによるポーラーマウントアンテナ駆動、H-Hマウントによるアンテナ回転を行う際に必要になってきます。実際にどういう部分で必要になるのかについては、以下のページをご覧下さい。

 ・「ポーラーマウントアンテナとアクチュエーターでアンテナを回転(2)
 ・「H-HマウントSMR-1224で180cmアンテナ回転~(1)


■デクリネーション角の調べ方

ポーラーマウントアンテナもしくはアクチュエーターに緯度・仰角・デクリネーション角対応表が載っていない場合は、自分で数値を調べます。

 ・Latitude Declination Chart
 ・Aligning The Dish

英語の角度一覧テーブルでは「Latitude」が緯度、「Declination Angle」がデクリネーション角度の書かれている欄になります。

上記URLでリンク切れの場合はキーワード「satellite declination elevation angle table」等で検索してみて下さい。他のサイトが見つかるかと思います。


■デクリネーション角の参考表

北緯、デクリネーション角の対照表を作ってみました。なお、自分の家の北緯についてはGeocodingで住所を日本語入力すると、小数点以下まで知ることができます。



デクリネーション角は衛星の静止軌道真下にある赤道ではゼロになるとのこと。そのため同じ日本でも南の沖縄に近付けば近付くほど、デクリネーション角の数値が小さくなっています。

偏波(へんぱ)

用語・各種数値・データ/図表
05 /29 2005
■偏波(へんぱ)

放送の電波は揺れ動いたりしながら進むのですが、その波形によって以下のように区別されるとのこと。

1)直線偏波

真っ直ぐのラインに沿って振れ動くタイプの電波。

 ・垂直偏波(V):衛星から出てくる電波が上下(=垂直)に波を描く。
 ・水平偏波(H):衛星から出てくる電波が左右(=水平)に波を描く。
 
2)円偏波

クルクルと円を描きながら進む電波。海外衛星の受信は通常LNBが直線偏波向けのため、円偏波の受信時には誘電体板を別途フィードホーン内部に挿し込みます。

 ・右偏波(R):右回りにらせんを描いて進む。
 ・左偏波(L):左回りにらせんを描いて進む。


■偏波について

海外衛星において偏波が関係してくるのは主に以下の点においてです。

1)LNBFの部分。円偏波ならば誘電体板を入れます。
2)チューナーの設定。チャンネル情報として「垂直」「水平」の別を入力。

虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。家のあれこれで機材のメンテナンス継続が難しくなり海外衛星受信やPC自作は引退。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

所有Slingbox;
PRO-HD、350、500、M2

所有PC;
Windows 10、Windows 7

所有タブレット;
iPad、Android、Windows 10

その他;
Apple TV、Android TV Box

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