PID値を入力してのマニュアルサーチ

受信作業の手順
02 /14 2010
PID入力についてまとめてみました。一部ウェブの情報を元に記述していますので、誤情報がありましたらあしからず・・・。

■チャンネル情報を入力して指定検索

通常海外衛星チューナーは周波数、SR(シンボルレート)、偏波を入力すれば後は勝手にチャンネルを探し出して登録してくれる「Auto Serach」(オート・サーチ、自動検索)モードに標準設定されていると思います。

しかし時折チャンネルによっては上の3つの数値だけでは「チャンネルが見つかりません」とメッセージが出て、サーチを行っても全く登録が行われない場合があります。

その時に利用するのが「Manual Search」(もしくはチューナーによっては「Advanced Search」)モードです。このモードではチャンネルのそれぞれに割り振られたPID値を指定することで「こういうチャンネルがあるはずなので登録を行って」とチューナーに指令を出した上でチャンネル検索を行わせるようになっています。

操作はチューナーによって異なりますが、チャンネルサーチを行う画面で検索モード(Serch Mode)という欄があればリモコンでそこに移動し、普段の「Auto」(オート、自動)から「Manual」(マニュアル、手動)へ変更します。


■PID値指定によるマニュアル・サーチに使う数値の探し方

例えばLyngsatを見てみると、「VPID」という欄、そして右隣に「Audio」という欄があります。(→数値の説明と表の見方についてはこちら

チューナーのマニュアル・サーチで使用するのはこの数値で、それぞれVPID(=Video PID)、APID(=Audio PID)と呼ばれるそうです。


■テレビ放送のマニュアル・サーチ

テレビ放送を検索する場合、
 ・PCR PID
 ・VPID
 ・APID
を入力後、サーチを行わせればOKです。

PCR PIDというのはLyngsatには載っていませんが、これについては通常の無料(FTA、ノンスクランブル)放送であればまずVPID(Video PID)と同じ数値を入力すれば良いそうです。(→参考サイト例

ただしスクランブル放送を中心にPCR PIDとVPIDが異なるケースも結構あるようなので、これについてはネット上を検索してLyngsat以外のサイトで確認することになるかと思います。


■ラジオ放送のマニュアル・サーチ

テレビ放送の副音声に切り替えることで視聴するタイプのラジオと違い、映像の出ない全くのラジオ放送の場合はVPID(Video PID)は無いとのこと。

そうしたラジオ放送を検索する場合、
 ・PCR PID(VPIDと同一)
 ・APID
を入力後、サーチを行わせればOKだそうです。

こちらもPCR PIDというのはLyngsatには載っていませんが、これについてはAPID(Audio PID)と全く同じ数値を入力すれば良いそうです。


■チューナーの画面見本



AZBox HD Eliteでのマニュアル・サーチ例です。サーチモードを「Advanced Scan」に変更すると、PCR PID、VPID、APID入力欄が用意される仕組みです。

AZBox HDはLinuxチューナーのため設定画面が複雑で項目も多くなっていますが、通常の家庭用チューナーはより簡素でPID入力欄もPCR PID、VPID、APIDの3つに絞られているなど分かりやすいと思います。

【手順14】部屋に戻ってチャンネルを全てサーチさせる

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

アンテナの調整とケーブルの引き込みが終わったら、部屋に戻ってチューナーを操作しチャンネルを検索・登録させます。


チャンネルサーチ画面の例~見つかったチャンネルが表示されていきます

見たいチャンネルだけを登録したい場合は、特定周波数(チューナーメニューではTP=トランスポンダーと記されていることも多いかと思います)のみのサーチモードにして特定周波数のチャンネルだけを検索・登録するように指定すればOKです。

チューナーでは通常FTA放送のみのサーチ、有料放送のみのサーチといった区別が出来ます。

「登録されていても結局のところ常時見られないような有料放送が大量に登録されると普通に見られるFTA放送スをチャンネル一覧から探すのが難しく面倒だ」といった場合にはFTAオンリーサーチを行うと便利です。


■特定の周波数でチャンネル登録できない場合

シグナルが十分に得られていても放送サービスによっては普通のサーチモードではチャンネル登録されないケースもあります。その場合はPIDを手動入力するマニュアルサーチモードを試してみて下さい。


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【手順13】同軸ケーブルの引き込み穴をふさぐ

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

全ての作業が終わって問題が無いことを確認したら、同軸ケーブルの引き込みを行って終了です。

アンテナ調整時のみ同軸ケーブルを本来の設置場所ではない所に通していた場合は、エアコン用パイプの引き込み穴など同軸ケーブルを実際に通す場所に設置し直します。

壁に新規に穴をあけた場合などは雨水の浸入を防ぐために防水処理を行います。予めDIYセンター等でパテを買っておいて、アンテナ調整作業終了後すみやかに穴を埋めるようにします。


■壁に穴を用意できない時のすきまケーブル

すきまケーブルを使う場合は、サッシ部分に両面テープを貼ってケーブルの平らになっている個所を固定すると良いようです。

我が家では以前十分に固定していなかったため、断線が起きやすかったように思います。


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【手順12】アンテナを固定しLNBFコネクタに防水処理をする

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■アンテナの固定

●ボルトを締め設置形態に応じて用意した重石等を全部載せる

微調整が済み放送を最良の状態で受信できるベストポイントを得たら、ボルトを完全に締め重石で土台も完全に固定します。

コンクリートに穴を開けるドリル・工具を持っているようであれば、十分な重さのコンクリートプレートを予めアンテナの下に敷いておき、調整が済んだ時点でアンカーを打ち込んで固定します。

台一体型の据え置きタイプアンテナについては、仰角調整のためボルトを緩いままにしておくと強風時に左右に揺れ受信状態が悪化する原因になります。調整が終わったら全てのネジを締めて固定します。

●ポールマウント式アンテナは差し込み部分を念入りに締める

ポールに乗せる(マウントする)タイプのアンテナは、締めたつもりでも不十分だと強風時にディッシュ部分がずれる可能性があります。ポールが変形しない程度にですが、きちんとした工具と手を滑らないようにするゴム付軍手使って出来る限りきつく固定します

但しポールによっては締め過ぎで変形する場合もありますので、時折様子を見ながら締め上げていくようにして下さい。

●重石を載せたりポールに挿したマウント部をボルト締めした時点で受信状況が悪化したら

地面が平らでないと重石を乗せたりボルトを締めたりする間にで角度が変わり調整時とは別の位置にずれてしまうこともあるので、そうなった時は固定した部分を幾つか緩めて調整をし直します。

またポールマウントアンテナの場合、ボルトを緩めた状態でアンテナ調整を行うと、完全に締め上げた時点で仰角が変わってしまい受信状況が悪化することもあります。その場合はアンテナの仰角設定部分を動かして再調整します。


■ワイヤーやロープでの固定~危険な暴風被害

アンテナを固定したら、丈夫なロープやワイヤーでアンテナの一部と近くにある柱や杭等と結びつけて暴風時に起こり得る脱落・飛散事故に備えます

台一体型据え置きアンテナだと大量の重石を載せれば台風でもまず飛ばないのですが(但し仰角調整のネジが緩んで突風時に「ガコン」と皿が下を向いた事はありました)、ポールにアンテナを挿し込むタイプのポールマウント/ポーラーマウントアンテナでは強風で繰り返しあおられている内にボルトが緩んだり足場パイプが崩れたりして脱落・飛散する事故が少なからず起こっているようです。

私の所でも、脱落までには至りませんでしたが、「150cmメッシュアンテナ設置作業中に突風が吹きパラボラがあっという間に数メートル先に飛ばされヒヤリとした」、「テレビが映らなくなったと思ったら、マウント部が緩んでポールの上に据え付けたオフセットアンテナが強風の度にクルクル東西に向きを変えていた」、「台風襲来時、就寝中に予想外の突風が吹いてアンテナがずれ“ゴゴ”と音を立てたが、暴風の中工具を持って外に出る訳にも行かず不安なまま夜を過ごした」、「台風通過後、小型H-Hマウントに取り付けたオフセットアンテナを点検したらアームの上で数cmずれていた」といったトラブルが数回起きた事がありました。

上記の危険事故防止のため、ロープでの固定は必須だと思われます。我が家でも全てのアンテナと地面に打った金属製の杭とを自動車牽引用ロープ等で繋いでいます。そうでもしないと台風の時に安眠出来ないというのが本音です。


■LNBFコネクタ部分の防水

完全に固定したら、同軸ケーブルを挿し込んだLNBFコネクタ部分に自己融着テープ(ブチルテープ)を、その上にビニールテープを巻きつけて防水処理を施します。


むき出しの接栓です。写真では防水タイプのF型接栓を取り付けてあります。


軽くひっぱって引き伸ばしながら巻くのがコツだとか


自己融着テープの巻きが完了。同じようにしてビニールテープを巻くのが良いとのこと。

自己融着テープはコネクタの部分から始めテープ同士が1/2ずつ重なるように密着させながらまんべんなく巻き、ビニールテープを融着テープの後からコネクタの下側から上へと向かって巻きつける---というのが衛星放送受信マニュアル等に書かれているお勧めの方法らしいです。

融着テープだけでも良いような気がしたのですが、検索してみると融着テープだけでは耐候性がないのでビニールテープを重ねるのが良いとのこと。

ちなみに防水効果のある自己融着テープとビニールテープは色が黒いとそっくりに見えますが、ビニールテープのみだと防水性がやはり低いらしいという違いがある他、融着テープとは違って月日が経過すると粘着部分でコネクタやケーブルがベタベタになってしまい後から困ったことがありました。やはり融着テープ→ビニールテープの組み合わせが良いようです。


■同軸ケーブルの固定



接栓周りに防水テープを巻き終わったら、その先に延びている同軸ケーブルがブラブラ動かないようビニールテープやひも等で固定します。

同軸ケーブルは接栓からすぐの所で直角に折り曲げるのではなく、コネクタへの負担と無理の少ない形状でまっすぐ伸ばし、それから引き込む方向へと向けます。アンテナの形状にもよりますが、大抵はスケラーリングを支えている棒に沿わせるようにすれば良いと思います。

このようにすることでコネクタ部分への負担を減らし、LNBFや同軸ケーブル関連の不具合発生を予防することが出来るのだとか。


■オフセットアンテナでCバンドを受信する際の防水対策

120cmオフセットアンテナ+CバンドLNBF+Cバンド受信オフセットアンテナ用スケラーリングを使って受信を行う場合、オフセットアンテナが通常のプライムフォーカスアンテナよりも角度が下を向いている都合で、LNBF筒部分(フィードホーン)の口が上を向くことが多くなります。



この際問題になるのがLNBF内部への浸水問題です。LNBFが上を向いているため、蓋も何もしていない状態では雨が降る度にフィードホーン内部に雨水がたまり、LNBF内部のプローブ(針)も浸水し受信不可となります



こうした浸水とLNB故障を防ぐためには、LNBFに付属しているプラスチック蓋を必ずはめる必要があります。もし蓋が外れやすいようであれば、ビニールテープや軽い接着剤で固定して下さい。

更に雨水がLNBFの蓋についている細かい隙間から入り込まないよう、LNBFと専用スケラーリングの周囲をビニール袋などで覆うことをお勧めします。

この際雨水が染み込まないよう、ビニール袋の結び目は下に持ってきます。あまりきつく結ぶとLNBFが蒸れて良くないと思うので、多少ゆるめに結んで通気を確保した方が良いかもしれません。


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【手順11】最良の受信状態にするため微調整を行う

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■計測器を使ってより正確な方位角・仰角に近づける



大きなパラボラアンテナだと数mm位置・方向が違っただけでチューナーが反応しなくなることも珍しくありません

LNBFの正確な位置調整やパラボラアンテナ仰角・方位角の調整があまりにアバウトだと、いざパラボラを動かして衛星をキャッチしようとしても十分に受信状況が上がらず、アンテナ調整時間を長くしてしまう一因にもなります。

こうしたロスを防ぐため、アンテナ調整を始める前になるべく正確な数値に従ってパラボラアンテナやLNBFの位置をセットしておくことをお勧めします。


■仰角

一番わかりやすいのは仰角です。衛星位置計算ソフト等で出した仰角に近い状態を予め作っておきその近辺を中心にして衛星を探していくようにいけば、じきにアンテナは正しい方向に向くことになるかと思います。

この時アンテナが傾いた状態で設置されていると調整が難航する原因になります。計測器を使いながら地面を正確な水平に直したり、アンテナポールを垂直に立て直すなどします。

手製の道具でも構わないので、アンテナを定位置に立てたら仰角(=アンテナを空に浮かぶ衛星へ向かって傾ける角度)を衛星位置計算ツールで出た通りの角度に合わせます。

DIYショップ等で手に入る仰角計を使う場合は、パラボラの局面にセットして数値を読むのではなく、仰角を正しく測れるようなパーツ位置の平面を選びます。


■偏波角に従ってLNBFを正確な位置に



LNBFは算出された偏波角に従った度数分だけねじったかどうかを確認します。

このねじり角度は多少ずれていても大体の位置にあれば衛星を捕捉できますが、 大きく角度が異なればパラボラが全く正しい方向を向いていても、チューナー側で「衛星にロックしました」という反応が起きなくなります。

自分のLNBFでどの状態が偏波角0になるのか分からない場合は、丸いプラスチックの蓋を外して針(プローブ)の位置を確認して下さい。

実際にアンテナ位置調整が最終段階に入ったら、パラボラが衛星の位置にすっかり向いたことを確認した後、LNBFを数mmずつ動かしてベストポイントを探します。


■F/D値



アンテナを組み立てる際、パラボラの焦点からスケラーリングまでの距離が設計とは違った位置に来てしまうと、LNBFに刻まれたF/D数値の位置でセットしても場所がずれてしまっているためにそのままでは良好に受信できないことがあります

アンテナを組み立て終わったら、設計書通りの焦点距離になっているか確認みてください。仮に数値が設計通りだとしても、アンテナ調整の最終段階でLNBFを手前/奥にずらしてどの位置が一番シグナルレベルが上昇するかチェックしてみることをお勧めします。


■方位角

方位磁石が受信地点で正確に作動する場合は、この行為磁石で受信sに帯衛星が位置する大体の方角を調べ、アンテナ調整作業中にも一目で見てわかりやすいよう地面に棒等を置いておきます。それを目印にアンテナを回すと大きなアンテナを抱えながら小さな針を見なくて済むので作業が楽になります。

方位磁石が狂ってしまう場合は、こちらを読んでみて下さい。

方位がはっきりしない場合でも、先に上で示した仰角、偏波角、F/D値等を正しくセットした上で上下左右にチビチビとアンテナを振っていれば衛星が見つかるかと思います。


■少しずつ動かす

チューナーの反応時間を考え、アンテナは少しずつ動かします。数mm動かしたらチューナーの反応を待ち、しばらく経っても駄目ならまた動かしてください。

「一瞬映った!」という場合は、後からより細かい調整を行えるよう、その位置に油性ペンで印をつけておいてください。ここで欲が出てベストポイントを探そうと更にアンテナを回すと、せっかく映ったポイントまで見失って作業が振り出しに戻ってしまいます。

そしてその時点でアンテナを仮固定し、ネジを多少締めてあまり動かないようにし、その周辺の場所でベストポイントを探っていきます。土台にも重石をいくつか載せて仮固定し、ガタガタ動かしているうちにディッシュが衛星の方向から大きくずれないようにします


■最終微調整

アンテナの位置、LNBFの位置をほぼベストポイントに持ってきたら、チューナーを見ながら幾つかの周波数で受信状況を調べます。

信号やクオリティレベルが非常に高いチャンネルでの微調整はシグナルバーがほぼ満タン表示され続けて表示に変動が少なく難しいため、アンテナ方向をずらすとすぐにシグナルバーの数値がガタ落ちするなど反応が顕著に出やすいシグナルの弱めな周波数のチャンネルで数値の変化を見ながらLNBFやアンテナの仰角を数mm単位で細かく調整します。

目当てのチャンネルを中心にシグナルの強さとクオリティを確認し、それらの状態がベストになる場所を探します。

面倒臭ければ、見たいチャンネルがブロックノイズ無しで映る状態まで来た時点でストップして構いません。ただ更に粘るとより多くのチャンネルが良好な状態で受信できることもありますので、別の日にゆっくり再調整してみる価値はあります。

ただし油性マジックで印をつけるなりしておかないと、場所を忘れて元に戻せなくなるのでご注意を。

ちなみに、全てのトランスポンダー(周波数)が同じアンテナ位置で受信のベストポイントになる(=衛星にロックしたらどのチャンネルもまんべんなく良好な状態で受信できる)というわけではなく、実際にはムラがあるようです。「あちらのトラポンについてはベストポイントでもこちらは逆に駄目になる」というケースについては他所でも何度か書き込みを見ました。

我が家ではよく利用する2つのトラポンをベストに受信できるポイントが相当ずれているため、双方においてシグナル強が弱くなってしまうもののどちらかに合わせると片方が見えなくなるので、中間ポイントにアンテナ位置を持って来ざるを得ないという問題が起きたことがあります。


■おまけ~LNBFの局発周波数

受信の最終微調整で必ずしもやらなければならない訳ではないのですが、チューナーの設定画面においてLNBFの局発周波数を手動で入力することがあります。

LNBFには例えばCバンドLNBFだと5150MHzといった局発周波数がありますが、実際にはLNBFによって数MHzの誤差が出てきます。受信状態を更に改善にするには、チューナー画面でLNBFの周波数を書き換え「5148MHz」「5152MHz」といった具合に誤差を加味した値にします。

様々な値を入力し、最もシグナルレベルとクオリティ値が良好な周波数があれば、それをLNBFの実際の局発周波数とします。


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【手順10】アンテナを動かして衛星に合わせる

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■とりあえず方角を合わせる

計算ツールを使って算出した数値に従い、パラボラアンテナを受信したい衛星の方向へと近づけます。

手順11を参考にして事前にできるだけ数値に近い状態に位置を設定してから方角を合わせておくと、早い段階に映像が出てくるかもしれません。

なお、地球と方位磁針との関係上、パラボラアンテナを向ける方位の数字については「方位磁石の目盛りで方位磁石の真北の目盛から何度になるか」という数値の方を使うようにします。




■アンテナ調整の仕方

アンテナはネジを回して仰角や方位角を調整したり、土台ごとそのまま動かして方位角を調整したりと、製品によって多少の違いがありますが、受信したい衛星のある方向に向けて、パラボラの方位と仰角を調整するという点では全く同じです。


■ちょっとした工夫など

●ネジの大きな緩みはあらかじめ無くしておく

アンテナ調整を行う段階では、各部分のネジに大きな緩みが無いように気をつけます。

そうしないと、「衛星が見つかったと思ったら、ネジが緩んでいるせいですぐにアンテナの方向がずれてしまい、また作業をやり直し」となりかねないので、可動性を残しつつもある程度金具で締めておくと安心です。

●サインペン等で部品に印をつける

微調整に入る時のことも考え、印をつけるためのペンをあらかじめ手元に置いておき、シグナルメーターに変化が現れたらすぐに、アンテナの部品に目印を書き入れるチューナーののがお勧めです。そうすると、アンテナ調整中にパラボラを誤って動かしてしまっても元の位置に復帰させるのが簡単になります。

アンテナ調整が完全に終わった時点で特に分かりやすい目印を入れておけば、その後台風などでアンテナがずれてもチューナーの画面を見ての作業を行うことなくアンテナの仰角を戻すことができるので便利です。

●アンテナが大きく動かないよう重石をしてチビチビと位置をずらす

アンテナ台を使っている場合は何も重石を乗せておかないとガタガタして調整しにくく、場合によっては動かしている間にパラボラ本体が安定を失って倒れかねません。

全部でなくとも良いので、アンテナがぐらつかないよう重石を忘れずに乗せることをお勧めします。

●設置場所の地面はしっかり固めてならしておく

柔らかい地面にそのままアンテナをおく時はアンテナの重みや降雨によって地面の形が変わり、次第に傾いてくる恐れがあります

我が家でも昔床置きタイプのアンテナを庭土の上にポンと置いていたことがあったのですが、大雨の際地盤がぬかるんでアンテナが傾き、受信状況が悪化したことがありました。

実際に調整作業を行っていて地面が凸凹してくるようであれば、一度その場からアンテナを撤去し、スコップで地面をならしてから叩いて固めたり、上に平らなボードを乗せるなどして水平を保つ工夫をしてみると良いかもしれません。


■慣れるまではトラブル多発、時間もかかる?

私が初めて海外衛星を受信した時は、衛星が全然見つからなかったり、見つかっても水平もしくは垂直片方の偏波しか受信できない、といった数々のトラブルに見舞われました。

自分でコネクタを取り付けた同軸ケーブルに不具合があってシグナルがチューナーに届いていなかったというトラブルも経験しました。

慣れるまでは自分が抱えているトラブルの原因を知ることが難しく、大型パラボラアンテナを数mm単位で細かく動かすという感覚に慣れないことも手伝って、衛星を見つけるまでに何日もかかってしまうことがあるかと思います。

設置に際して起こる色々なトラブルと原因については以下のリンクをご覧下さい。
→『衛星が見つかりません。もしかして機器が最初から故障しているのでは?


■衛星を探す際、アンテナをどうやって動かして調整?

設置作業の最初から方位や仰角の計算値通りにパラボラアンテナの位置をセットするのは難しく、分度器や仰角計で測っても誤差等があり、「仰角計や方位磁石に従ってアンテナをこうして設置したのにすぐ衛星がヒットしない。故障なのではないか?」と迷ってしまうことがあります。

そのような場合は、計算値通りに置いたと感じられるアンテナ位置にこだわるのをいったん休止して、周辺の位置も含めてアンテナを微動させながら衛星方向を探るのがお勧めです。

私が以前150cm~180cmアンテナ調整をスペアナ無しで調整していた時は、以下の手順でやっていました。

1)計算で求めた仰角と方位から大きくずれない位置にアンテナを向ける。
2)ただしLNBFの位置についてはプローブ位置を確認の上、偏波角の計算に従いかなり正確に取り付けておく。
3)アンテナの方位・仰角をずらせる程度に可動部分のネジを少し緩めておく。
4)アンテナを上下に微動させチューナーの反応を見る。その方位で色々な仰角を試しても駄目、ということであれば方位が合っていないという意味になるので、今度はアンテナの方位を数mmずらす。
5)今度はその方位でアンテナの皿を上下に動かし色々な仰角を試す。それでも駄目ならまた方位を数mmずらして、作業を続ける。

パラボラのサイズが不足していたり、LNBFの位置が間違った角度でねじってあったり、チューナーの周波数情報が更新されなかったり、というミスが無ければ、上の方法を続けていればいつかは衛星をキャッチできます。

アンテナを上下左右に動かしながら考えられる範囲を全て回れば一瞬でもチューナーに映像が出るかと思います。その時点でアンテナの動きを鈍くし、ブロックノイズ混じりであって見られる程度の絵になった場所で仮固定をしてから微調整に移ってみて下さい。


■サテライトファインダーの使用について

LNBFとチューナーの間に挟み、何らかのシグナルを感知するとピーピー音で知らせてくれるサテライトファインダーという便利グッズがあります。

どの衛星を見つけても音が鳴るので多少使いにくいのと、混信があるとアンテナをどの方向に向けても音が鳴り続けるという弱点が存在するようです。以前NTT中継回線の混信に悩まされていた我が家で使用したところLNBFにつないだ直後から音が延々と鳴ってしまい、結局スペアナを買うことにしました。(詳しくはこちら

ただ最近はNTT中継回線の混信問題が落ち着いたので、何らかのノイズ源から影響を受けていない限り大丈夫だと思います。


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【手順9】チューナーのチャンネルサーチ画面を出しアンテナ調整に備える

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■チューナーの設定画面

アンテナの設置が済んだら、いよいよアンテナやLNBFの位置を調整して衛星をキャッチするための調整作業に入ります。その際、海外衛星チューナーの信号強度表示バーの反応を見ながら作業を行う必要があります。

予め接続を済ませておいたテレビとチューナーのスイッチをONにし、チューナーの衛星/周波数設定画面を出します。

お目当ての衛星を探すにはチューナーの設定が正しいことが大前提となるので、以下の点を再度確認して下さい。

1)受信したい衛星の名前を正しく選択する
2)受信したい衛星の現役で使用されている周波数・SR値を選ぶ
3)LNBFの正しい局発周波数を選択する[例;Cバンドならば5150MHz]
4)LNBFへの電源供給をON設定にする
5)使用していないアンテナ切り替えスイッチをON設定にしない


■衛星・周波数設定とチャンネル検索を全て同じメニュー画面で行うチューナーの例



衛星、周波数等の設定を全て同一のメニュー画面で行うタイプのチューナーでは受信したい衛星の名前を表示させ、アンテナ調整に使いたい周波数、偏波を選択します。

画面でシグナルバーとクオリティバーが両方ともふれれば、選択した周波数でシグナルが見つかったということになります。シグナル強度、クオリティベル共に%の数字が大きければ大きいほど受信状態が良いことを示します。


■衛星設定、トラポン設定、チャンネルサーチがそれぞれ別メニューに分かれているチューナーの例



メニュー画面が細分化され機能性の高いチューナーでは、衛星・周波数・SR値・偏波設定のメニュー、LNBの設定メニュー、チャンネルサーチメニュー、といった具合に分かれているケースが普通です。

このようなチューナーでは、

1)受信したい衛星の名前を確認する
2)使用するLNBの情報を設定する
3)受信したい衛星の周波数情報を確認する
4)サーチ画面でチャンネル検索を行う

といった順番で設定の確認を行います。



アンテナ調整で衛星探しをする際には、上のように受信したい衛星のうち特定の周波数でのシグナルバー反応を見られるよう、特定の周波数を選択するとその周波数の強度がバーで表示されるタイプのメニュー画面を使います


■シグナルバー、クオリティバーの表示について

通常、設定画面では受信したシグナルの強さとクオリティを示すカラーバーが別々に1本ずつ表示されるようになっています。設定した周波数とSR値を持つチャンネルを含む衛星にヒットすると、それまで何も色のついていなかったカラーバーに変化が見られるようになります。

但し、チューナーによっては衛星を捕捉していなくともLNBFに通電されている限りシグナルバーが一定数値を示し続けるものもあるようです。このようなチューナーではヒットしそうな周波数を選びクオリティレベル表示バーがふれるかどうかで衛星発見の判断を行います。


■注意点

●シグナルが強い周波数でアンテナ合わせをする
アンテナ調整に利用する際、シグナルが強くて受信がしやすい周波数を選ぶようにします。これについては当ブログの受信報告でクオリティレベルが高いものを選ぶことをお勧めします。(シグナル強度/クオリティレベル)表示が(78/30)といった周波数は駄目で、(99/80)といった周波数を選ぶのがお勧めです。

●日本をカバーしているビームの周波数で
衛星リストから好きな周波数を選べば良いのですが、フットプリントやビーム名の欄を確認し、日本をカバーしていない周波数を間違えて選ばないようにします

●SR値は低すぎず、高すぎず
SR値の低すぎる/高すぎる周波数を選ぶと、チューナーが信号にロックしづらいことが多いのでアンテナ調整には使わないようにします。SR値が1000、2000台と低すぎる周波数や逆に30000を超える高すぎるものも避けると無難です。

●FECが5/6や7/8は受信が難しい周波数が多い
またFEC値が5/6や7/8といったトランスポンダーも受信しにくいため、1/2~3/4のものを選んで下さい。

●アンテナ調整に難航したら他の周波数も試してみる
選んだ周波数でうまくいかなければ別の強そうな周波数に切り替えてアンテナ調整を続けてみて下さい。


■PCの海外衛星チューナーボードを使う場合

海外衛星のチューナーボードしか無い場合、シグナルバーの反応が遅かったりバー表示が小さく見にくい等の理由により衛星探しの作業は通常よりもしにくいかもしれません。

作業の際はすぐにアンテナを動かさず、しばらく反応を見ながら時間を取るようにします。



上は私が使用しているTwinhan DTVバージョン2.431での設定画面です。衛星名、LNBF周波数等を選択し「適用」ボタンを押してからでないとシグナルバーはふれませんでした。

これでアンテナ合わせをしたことはありませんが、既にアンテナが衛星に向けて固定されている限りはスムーズにバーが表示されるように思います。


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【手順8】チューナーとLNBFを接続する

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11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■アンテナ調整の際、チューナーとテレビをどこに置く?

アンテナ調整の際にアンテナを回しながらテレビ画面が見られる状態にないと、衛星捕捉までにかかる時間が大幅に長くなってしまいます。

私も実際に遠くにテレビを置いた状態での作業を何回かやったことがあります。アンテナをずらす度にテレビの見える場所まで行って確認、また戻ってきてアンテナを動かしてみる、という繰り返しをしました。

しかしそのような方法ではチューナーに表示されたシグナルレベルやクオリティレベルの細かい数値をリアルタイムに見ながら作業が出来ないためアンテナ調整が遅々として進まず大変面倒でした。

アンテナの調整を行う場合は、下記のいずれかの方法が考えられるかと思います。

●受信に使用するテレビとチューナーを設置場所のなるべく近くに持って来て、常に見える状態にしたまま作業を行う
調整作業の時だけ設置場所まで延長コードを出して、アンテナのすぐ近くにテレビ一式を置いておけば、わずかなレベルの変化に即座に対応できるので一番お勧めです。距離が数mであれば長いAVコードをはわせてテレビだけ置くという方法も可能かと思います。

●テレビ画面を別の人に見てもらい、チューナー画面の反応を電話の内線機能を使うか大声を出すかして即時に報告してもらう
ただしアンテナを動かして相手の反応が返ってくるまでの時間分余計にかかるなど、効率は悪くなってしまうかと思います。

●AVトランスミッターを利用する
アンテナ設置場所に持って行けるサイズの小型テレビを買い、部屋にあるチューナーの映像をAVトランスミッターで飛ばして受信するという方法です。乾電池のみで動かせる小型テレビとUHFトランスミッターとの組み合わせなら延長コードが必要ないので、設置場所が屋根やベランダでも気軽に持ち運べて便利だと思います。


■アンテナ~チューナー~テレビ間を接続する



●LNB(F)とチューナーの接続

アンテナを組み立てLNBFを取り付けたら、今度はLNBFについているコネクタとチューナーについているLNB-INコネクタとを同軸ケーブル接栓付きでないケーブルを買った場合は自分で取り付けます)で接続します。

まだ微調整が残っているので、この時点ではLNBFのコネクタ部分等に自己融着テープを巻いての防水処理はしません。巻いてしまうと不具合が起こった時に再度はがすことになるので不便です。

●チューナーとテレビの接続

チューナーの映像出力端子とテレビの映像入力端子とをケーブルで接続します。シグナルの状態を音で知らせてくれるチューナーでない限り、アンテナ調整の段階ではとりあえず映像が出ていれば問題はありません。

私もアンテナ調整の際は引き回すケーブルの数を減らすため、赤・白の音声ケーブルは抜きにして、黄色い映像用ケーブルだけを使って作業することが多いです。


■注意点~電源OFFの状態で接続を行う

同軸ケーブルを接続する際、チューナーの電源は切ってOFFにしておきます。これについてはチューナーの説明書にも「電源が入った状態でLNBとの接続はしないように」といった感じのことが書いてあると思います。

間違った扱いをしてチューナー周りが故障しせっかくの投資が水の泡になると怖いですし、海外衛星チューナーは国内での修理がまず無理です。海外へ持ち出して修理するとすぐには帰ってきませんし、安いチューナーが買える修理費になる可能性もありますので、念のため電源OFFの原則を守ることをお勧めします。


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【手順7】チャンネル情報の確認とチューナーのセット

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11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■衛星・周波数情報を最新のものに変える

アンテナ調整・衛星捕捉作業の前に、チューナーに登録されている衛星・周波数情報を最新のものにアップデートします。

海外衛星受信の世界では多くの周波数が埋まっていてフル稼働しているような衛星を中心にチャンネルの入れ替わりが多く、チャンネルによっては同じ衛星でも異なる周波数やSR(シンボルレート)に中途変更されたり、場合によっては別の衛星に引っ越してしまうこともあります。

そのためチューナーにプリセットされている情報では古くて使い物にならないことがしばしばです。

そこで、海外衛星受信を行う前に衛星・周波数の情報を提供しているサイトを参照しながら自分でチューナー登録情報を書き換えます。

この作業を行わないとチューナーが衛星のシグナルを正しく認識できず、「アンテナが既に衛星方向に向いているのにシグナル・クオリティバーに反応が出ないため何時間も作業を続けてしまう」という失敗の原因になるので要注意です。


■チューナー設定画面で修正・追記する部分

海外衛星チューナーを手に入れてからまだ設定を何もいじっていない場合は、衛星・TP(トランスポンダー)設定メニュー画面で次のような修正を加えます。

1)既に放送がされていない周波数の項目を削除する。
2)同じ周波数のままでもSR値や水平・垂直偏波の別が変わっていれば、その部分を修正する。
3)現状と異なるFEC値が登録されていれば変更する。通常はチューナーが自動に判別してくれるのでAUTOにするのがお勧め。
4)チューナーに登録されていない新規の周波数について追加登録を行う。


■チャンネル情報の調べ方

まずは「Lyngsat」」のチャンネルリストを見てみたいと思います。ここでは「Asiasat3S」のCバンド放送を例として挙げます。



1)周波数

放送チャンネルの周波数です。1つの周波数にチャンネルが1つだけ入っている場合と、複数入っている場合とがあります。ラジオ放送がある場合はテレビ放送の下に併記されます。

2)偏波

電波の進み方の違いです。詳しくは「偏波」についての過去ログをご覧ください。

 ・垂直偏波(V)
 ・水平偏波(H)
 ・右回転の円偏波(R)→注;チューナーでは「V」で代用登録
 ・左回転の円偏波(L)→注;チューナーでは「H」で代用登録

3)放送者名

ひとつの周波数に複数のチャンネルを詰め込んでいる場合は、放送者の名前が表示されます。衛星伝送会社、有料チャンネル提供会社、放送局などの名称が書かれます。

放送者名のところにリンクがはってある場合は、その業者の公式ウェブサイトがあるということです。スクランブル放送の場合はこうしたサイトを訪問すれば日本で視聴契約が可能かどうかを調べることができます。

4)チャンネル名

テレビチャンネルの名称です。通常チューナーがチャンネルサーチをした時に自動でインプットしてくれるので、自分で書き込む必要はありません。

チャンネル名のところにリンクがはってある場合は、放送局もしくはチャンネル専用のサイトがあるということです。番組表のチェックなどに利用できるので便利です。

5)放送の種類とスクランブルの有無

上の段がアナログ放送とデジタル放送のうちどちらなのかを示しています。「NTSC」もしくは「PAL」といった映像方式の名称が書かれている場合はアナログ放送ということになります。「DVB」とある場合はデジタル放送なので、受信にはデジタルチューナーを使います。

今はデジタル放送に移行しているのでデジタルチューナーだけで足りますが、アナログ放送を狙っている人はアナログチューナーを別途購入しなければなりません。

また新しい方式としてMPEG-4方式の放送や「DVB-S2」方式のハイビジョン放送も増えてきました。これらの放送は普通の海外衛星DVBチューナーでは受信できないので、HDTV対応DVB-S2海外衛星チューナーを用意する必要があります。

デジタル放送かつスクランブル放送の場合は欄が赤くなっており、スクランブルの方式が明記されています。Viacces、Irdetoといった複数の方式があり、視聴するにはその方式に対応した視聴カードスロットを備えている有料放送用デジタルチューナーを買わなければいけません。

なお、スクランブル放送でも放送業者用に映像を送ることが目的である場合には一般視聴者が受信契約を結びスクランブル解除して放送を見ることが出来ないようになっています。一つの周波数帯にMTVやCNNのチャンネルが複数詰め込まれているようなケースはこちらに該当します。

スクランブル放送はチューナーにおいて「$」マーク等で示されます。放送によっては形式上スクランブルマークがついているだけで実際には無料視聴できるケースもあるので、Lyngsat等や海外衛星掲示板・フォーラムの情報と照らし合わせながら確認してみて下さい。

6)SR値

これはシンボルレートの略です。周波数と並んで重要になってくる数値です。チャンネルの存在をチューナーに認識させるためにはこの数値を入力し、「こういう数値に基づいた放送がここにありますよ」と知らせなければなりません。

7)FEC値

放送の信号を送る際に生じるエラーに関連した数値です。通常のチューナーではこのFEC値をわざわざ自分で入力する必要はありません。AUTOに設定するのが一番楽でお勧めです。

8)ビデオPID
9)オーディオPID

PIDは「プログラムID」の略です。同じ周波数の中に入っている複数のチャンネルを区別するために割り当てられている数値です。

通常この数値を自分で入力する必要はありませんが、「ある時から音が聞こえなくなってしまった」というような場合にはこのPIDが変更されている可能性があります。そのような時にはチャンネルサーチをやり直すか、チューナーのチャンネル情報設定画面にて自分で新しい数値を入力します。

10)言語

言語を表すアルファベットです。「E」は英語、「C」は中国語といった具合に表記されています。

略号の意味が分からなければ放送局のサイトを見れば大丈夫です。たいていはどの言語の放送でどこの国のものなのかを住所表示などから知ることができます。

ただし、こうした衛星リストのチャンネル一覧では、放送言語の表示が間違っていることがあります(特にマイナー言語)。特定チャンネルの受信を狙う場合は公式サイトを訪れるなどして正しい使用言語を確認した方が安心です。


■チューナーの衛星・周波数情報登録に必要となる数値

操作画面はチューナーによって大きく異なりますが、普通は「インストール」、「衛星設定」、「TP設定」、「チャンネルサーチ」、「チャンネル設定・編集」といった名前のメニューが用意されていると思います。

周波数情報を編集する画面では以下の数値を入力・修正します。

●衛星情報

衛星情報設定メニューには「Satellite Setup」といった名称がついています。衛星情報がプリセットされていれば、そこから受信したい衛星の名前を選びます

衛星の名称は時折変更されるので、その場合は同じ位置(緯度)にある先代の別名衛星を選ぶか、先代の同位置衛星の名称を修正して新しくするか、衛星リストの新規項目として追記するなどします。

なお、シンプルなチューナーには衛星名を設定する機能がなく、単に「アンテナ1」、「アンテナ2」となっている場合があるかもしれません。

●LNB情報

LNBには局発周波数という数値があって、チューナーに間違った周波数で登録してしまうとアンテナが衛星に向いていてもシグナルバーが反応しません

LNB情報はチューナーの「衛星設定」や「LNB設定」画面で登録するようになっていると思います。そこでは、受信に使用するLNB(F)の周波数を選択します。一覧に自分が使っているLNBの周波数が登録されていなければ、手動で入力します。

CバンドLNBだと殆どが5150MHzです。Kuバンド用ユニバーサルLNBFだと9750/ 10600MHz・・・といった具合にLNBにより局発周波数は異なるので、製品の箱やラベルに書かれた数値を確認します。

●切り替えスイッチ情報

衛星設定画面等で設定します。DiSEqCや0/22KHzトーンスイッチを使っていない場合は必ずOFF設定になっていることを確認して下さい。

●周波数(TP)情報

衛星の周波数情報を設定するメニュー画面に移動します。

まず、Lyngsat」」等を参照し、チューナーに登録されている情報と現状との食い違いをチェックします。

通常いじるのは以下の3つだけで十分です。
 ・周波数(MHz)
 ・シンボルレート(SR値)
 ・偏波(HもしくはV)


■入力が終わったら

入力したら、OKボタンを押すといった情報保存操作を忘れずに実行してください。そうでないと入力情報が消えて苦労が水の泡になってしまいます。


■全てを同一のメニュー画面で設定するチューナーの例



必要な情報が入力・保存されたことを確認してからシグナルバーの反応を見ながらアンテナ調整を行うという流れになります。


■衛星設定、トラポン設定、チャンネルサーチが別々のメニュー画面となるチューナーの例



衛星(LNB)設定画面で衛星の名称やLNBの周波数を設定。



トランスポンダー・チャンネル設定画面で周波数やSR等を入力し登録していきます。



チャンネルサーチメニューにて、予め登録しておいた周波数を選択。シグナルバーとクオリティバーが振れていることを確認してサーチを行います。


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【手順6】アンテナを組み立てLNBFを固定する

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■アンテナの設置場所について

アンテナはコンクリートで地中にポールを埋め立てて作ったぐらつかない台や、海外衛星アンテナ用台として売られている丈夫な製品を使うなどするのが一番安心です。

この場合、ポールがぴったり垂直に立つよう注意します。

オークション等で安価に入手できる台一体型据え置きタイプアンテナは、水平にならされた硬い地面に乗せることが肝心です。以前我が家でも経験したのですが、軟らかい庭土の上に乗せてしまうと、設置時には水平でも降雨で地面が緩む内にアンテナ自体が傾いていく恐れがあります。

●ベランダへの設置や足場パイプとの組み合わせについて

海外衛星のパラボラアンテナはBS/CSアンテナよりも大きく強風時の風圧もかなりのものとなります。

ベランダやマンションのテラスに設置するために、止むを得ずとはいえ45~60cmサイズのパラボラアンテナ取り付けを前提としたBS/CSアンテナ用金具を代用するのは大変危険です。風が穏やかな時には気にならないかもしれませんが、暴風でのパラボラ脱落は実際に起こっているトラブルですので事前防止を心がける事をお勧めします。

また足場パイプを組む場合にも、丈夫な建物の一部を抱き込む形で固定し、アンテナとパイプとの接点を複数の金具等で念入りに縛り付けることが肝心となります。


■組み立ての前に

アンテナの組み立ては大きさにもよりますが1人では大変です。

1枚もの(=メッシュでない全面金属製の)のソリッドパラボラアンテナは材質や厚みによっては120cm径でも十分に重くなります。作業時にアンテナの皿を倒したり落としたりする危険性がありますので、予め余裕を持って家族や友人に応援を頼んでおいて下さい。

ちなみに国内オークションで手に入る6分割アンテナは120cm~150cm径であってもかなり薄い上に、完成時の高さもあまり無いため重い金属板を持ち上げる動作が少ないことから、1人でも比較的楽に作業できるように思います。


■準備

アンテナが家に届いたら、家の中の広いスペースか実際に受信する場所で梱包をほどきます。まず添付された紙を見て、部品の数が揃っているか、寸法に間違いがないかを確認します。

問題が無ければ工具を揃え、作業に取りかかります。ネジの数が多くなる場合もあるので、わかりやすいようにするため添付説明書(紙切れ1枚のこともしばしばです)にある通りの順番と配置で部品とネジ類を並べます。


■組み立て

 
アンテナ組立図の例~左;6分割センターフィード、右;オフセット
センターフィードの方はYahoo!オークションで買ったSVECの台一体型据え置きタイプ、オフセットは台別売りタイプでした。

スパナやドライバーを使ってアンテナを組み立てます。

初めての作業では図がわかりにくく手順を間違えることもあるので仮締めをし、全体の形が見えてきた時点できちんと締めると苦労が少なくて済みます


例~オークションで買った台一体型据え置きタイプアンテナの裏側
組み立ての際に出来る中心の穴を円形のプレートで隠すのですが、裏を見ると棒状の部品と1本のネジで留めてあるのが見えます。黒いツマミは仰角調整用のネジです。

よくYahoo!オークションで売っているような台一体型据え置きタイプアンテナは、上の写真(注;ピンク色のロープは関係ありません)のように皿の裏に突き出しているり曲げ部分同士をネジで留め合わせることで1枚のアンテナに仕上げます。

その留め合わせ部分の特定ネジ位置に台座部分となるパーツを組んでいくのですが、慣れないと組み立て順序を間違えやすいので図を良く見ながら作業します。


■アンテナ台


別売りアンテナ台 組立図の例

アンテナ台を使う場合は、ポール、ポールを支える脚部分、皿と連結するための部分を組んで完成させます。

1人で作業をする場合は重さと大きさのあるディッシュ部分パーツを手で持ち上げかつ固定しながら同時にネジを締めるのは至難の業なので、この時はできれば家族なりに手伝ってもらうと良いです。

受信地点にアンテナをセットしたら、アンテナ台のポールを支える脚部分をスパナなどできつく締めて固定します。そうしないと皿を回している時に台が緩んで倒れます

ただし台の脚部分を締めても、風が吹けばパラボラに風圧がかかって倒れる可能性が大です。テレビ画面を見に行ったりして放置しておいた間に皿があおられ台ごと倒れる恐れがあります。こうした風での転倒でアンテナが歪んだり破損したりする恐れもあるので、短時間の作業中でもアンテナ台に重石を載せておくようにすると安心です。


■LNBFの固定


オークションで購入した分割タイプアンテナの組み立て例
プライムフォーカスアンテナでCバンドを受信する場合の例です。

01)アンテナの組み立てが済んだら、焦点を合わせる部分に向かって伸びている支え棒(大抵は3本か4本)にスケラーリング(通常LNBFに付属)を取り付けます。スケラーリングは凸凹のひだ状になっている側をディッシュ面に向けます

02)スケラーリングを取り付けたらそこにLNBFを固定します。LNBFはフタがはめられた筒の先をディッシュ面に向けます

 
写真左;LNBFの取り付け位置   写真右;F/D値を合わせる

03)ディッシュのF/D値を確認し、LNBFのフィードホーン部(筒の部分)に刻まれた数値とスケラーリングのふちとを合わせます。オークションに出ている中国製LNBF等には数値が刻まれていない物も多くあるようです。この場合にはまず筒(フィードホーン)の中央周辺で固定してみて、様子を見ながら自分で位置を調整してみて下さい。

04)LNBFを取り付けたら、あらかじめ調べておいた受信する衛星の偏波角に従って、LNBFを時計方向(右回り)もしくは反時計方向(左回り)に角度分だけ回します。



【LNBFのひねり方と角度の詳細について】
 ・偏波角分だけLNBFをひねる前の基準位置の知り方→「LNBF( LNBとフィードホーン )」
 ・どれだけLNBFをひねればよい?→「偏波角(へんぱかく)


■Kuバンド受信の例


ほぼ真南の衛星を受信しているのでLNBFは真下を向いています

オフセットアンテナでのKuバンド受信にはスケラーリングの取り付け作業はありませんが、基本手順は全て同じです。


■サビ止め

アンテナは風雨にさらされます。海外衛星の巨大ディッシュは鉄を含んださびやすい部品もいくつか含んでいます。特にボルトとナットは要注意です。サビが生じないよう、最初の段階でボルト周辺にサビ止めスプレーなりをかけておくと部品が長持ちします。

ちなみにボルトだけステンレスに変えてもアンテナ自体が鉄製だったりすると「もらいサビ」という形でサビが移るのだとか。サビを避けるにはアンテナ本体、各種部品、ポールがさびない素材で出来ていることが肝心のようです。

なお、ディッシュの受信凹面へのペンキ塗装に際しては選定する塗料に要注意(→詳細はこちら)だとのことです。


■注意事項

●LNBFを固定する支え棒は最後に

LNBFを固定する細い支え棒は組み立ての最後段階で取り付けることをお勧めします。

アンテナ台に取り付けたアンテナは土台を固定しない限りある程度不安定で、この支え棒をつけスケラーリングを固定した状態で作業中に放置しておくと、風が吹いてアンテナごと倒れ棒の部分が潰れたりゆがんだりする恐れがあります。


●適正なスケラーリングを使用する

 
左;センターフィード(プライムフォーカス)アンテナ用のスケラーリング
右;オフセットアンテナ用のスケラーリング

Cバンド受信にオフセットタイプのアンテナを使う場合には専用のスケラーリングを使用します。LNBFに付属してくるセンターフィード(プライムフォーカス)アンテナ用の円盤形スケラーリングをそのまま使用すると受信の効率が落ちますので注意が必要です。(→詳細と購入方法について読む


オフセットアンテナでCバンド海外衛星放送を受信する場合の例

オフセットアンテナにCバンド用受信機材を取り付けた場合、上のような感じになります。

●軍手を忘れずに

ディッシュによってはふちで手を切ることがあります。怪我をしないように運搬や持ち上げの際には軍手をはめると安全です。


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虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。PC自作機の手入れや新たな趣味の開拓ができない中で大型メッシュアンテナまで破損し、そのまま海外衛星受信は引退へ。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

所有Slingbox;
PRO-HD、350、500、M2

所有PC;
Windows 10、Windows 7

所有タブレット;
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その他;
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