ポーラーマウントアンテナとアクチュエーターでアンテナを回転(2)角度を出す

機材・設置のあれこれ
04 /19 2008
■緯度・デクリネーション角を調べておく

ポーラーマウントアンテナのマウント部分とアンテナ面部分の傾け具合を決定するのに必要な数値を予め調べました。(自己設置される際には受信地点の緯度に読み替えた上で設定して下さい。)

●受信地点の緯度を調べる

Geocodingで受信地点の住所を入力すると緯度・経度が小数点以下まで表示されます。

●受信地点のデクリネーション角を確認する

関連ページ;
 →「デクリネーション角~図解+北緯との対照表

ポーラーマウントアンテナもしくはアクチュエーターに緯度・仰角・デクリネーション角対応表が載っていない場合は、自分でそれぞれの数値を調べます。今回私は以下のサイトを参考にしました。(リンク切れの場合はキーワード「satellite declination elevation angle table」等で検索してみて下さい。他のサイトが見つかるかと思います。)

 ・Latitude Declination Chart
 ・Aligning The Dish

なお、英語の角度一覧テーブルでは「Latitude」が緯度、「Declination Angle」がデクリネーション角度の書かれている欄になります。


北緯、デクリネーション角の対照表を作ってみました。作業前に計算して数値を求め、それらを下の図にあてはめて調整作業をすれば良いかと思います。


■アンテナ調整で使う角度関係の数値



1)仰角
この仰角がポーラーマウントアンテナのマウント(ポールに挿し込んだ土台)部分の傾け角度になります。「90°-受信地点の緯度○○°=仰角○○°」という計算で求められるそうです。
 ・札幌(北緯約43°)~仰角=90°-43°=47°
 ・東京(北緯約35°)~仰角=90°-35°=55°

2)デクリネーション角 [ 詳しくは→デクリネーション角~図解+北緯との対照表 ]
デクリネーション(ディクリネーション;declination)角とはクラークベルトと呼ばれるラインに沿って並んでいる衛星をトレースするのに必要な補正用数値だとか。上記英語サイトのテーブルに従うと以下の通りとなります。
 ・札幌(北緯約43°)~デクリネーション角=約6°
 ・東京(北緯約35°)~デクリネーション角=約5°

3)アンテナディッシュ面の傾け具合
角度調整金具を使ってディッシュ面を下に向け、ポーラーマウントアンテナの土台部分とは違う傾け具合にする必要があります。デクリネーション角はそのための補正用数値で、「アンテナ土台部分の仰角-デクリネーション角=ディッシュ面の傾け具合(仰角)」で求めるとのこと。
 ・札幌(北緯約43°)~47°-6°=約41°
 ・東京(北緯約35°)~55°-5°=約50°

●ポーラーマウントアンテナの傾け方



上はポーラーマウントアンテナの一例です。調節ネジを使って角度を変更します。


仰角計の置き方(1)~東京の例

以上の数値に従うと、例えば東京でアクチュエーター駆動によるポーラーマウントアンテナの角度設定は図の通りとなります。


仰角計の置き方(2)~東京の例

英文チュートリアルによっては上のような仰角計の置き方をしているものもありました。この場合は「マウント部分の仰角=緯度」、「アンテナ裏パーツの傾け角度=緯度+デクリネーション角」となるそうです。

●仰角の計測に使う機材



作業の際には分度器を使った自作ツールよりも仰角計を利用した方がより正確な数値が出せるので便利です。


■受信地点の真南を調べ、アンテナを真南に向ける

ポーラーマウントアンテナを真南に向けて設置する必要があるので、角度調整スタート前に大ざっぱでも良いので方角を把握しておきます。

私の場合これまでの作業の過程で真南がどちらになるのか確認してあるので、今回もそちらの目印を参考にしました。

 → 方位磁石を使えない場合に真南を知るには
 → 「真南に来る衛星~衛星と同じ東経にある地域のライン・参考図

ポーラーマウントアンテナはアンテナの表側を正確な真南(注;偏西角の影響を受ける方位磁石の“磁南”ではなく、本当の真南の方です)に向けます。最初に設定した方位が数度ずれていると、後で調整した仰角やデクリネーション角がどんなに正しくても衛星のトレースに狂いが出るので要注意です。


■アンテナパネルの組み立て

アクチュエーターを取り付けポーラーマウントアンテナの動きが固定されたら、分割アンテナのパネルを組んでいきます。

ちなみにアクチュエーターが無い状態だと、アンテナ土台の動きがフリーになるので皿部分がユラユラと自由に左右に動くのが不便なだけでなく、どこかにぶつけてアンテナメッシュパネルが破損する危険も高くなるように感じました。


■LNB(F)の取り付け

最後にLNBFを取り付けて完了です。

ポーラーマウントの向き・調整では真南が基準地点になるので、LNBFはアンテナが真南を向いている時に偏波角ゼロの位置に来るよう取り付けます。(→詳細;偏波角について/LNBFの向きについて


(→手順の記録3に続く

虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。家のあれこれで機材のメンテナンス継続が難しくなり海外衛星受信やPC自作は引退。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

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