LNBF ( LNBとフィードホーン )

受信に使う機材
06 /26 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正。更に2009/10に図表を追加するなどしました。)

■LNBFとその種類

LNBFは本来LNBとフィードホーンという別々の機材が最初から一体になっているものです。筒の部分がフィードホーン、その先についている箱状の機材がLNBになります。最近はこうした一体型のLNBFが主流です。

LNBFはディッシュの焦点に集まった放送の電波を拾って低い周波数に変換(=コンバーター)しチューナーに送るという大変重要な役割を果たします。そのため価格は高めでも性能の良いものを使うことが望まれます。

●Cバンド受信用LNBF


CバンドLNBF

Cバンドアンテナ用LNBFは大きめです。LNB部の形状や取り付け位置は製品により多少異なりますが、機能は全て同じです。

一般にCバンド放送受信はセンターフィード(プライムフォーカス)アンテナで行われるため、付属してくるスケラーリングもセンターフィードアンテナ用となっています。オフセットアンテナでCバンドを受信する場合には形状の異なるスケラーリングを別途用意します。

●Kuバンド受信用LNBF

 
Kuバンド LNBF(オフセットアンテナ用);オフセット用なのでホーンの先がプリン型です

Kuバンド用LNBFはCバンド用に比べるとかなり小さく、形もだいぶ違います。受信できる周波数の域がCバンドとは全く異なりますので、購入の際は間違えないようにして下さい。

Kuバンド用LNBFは首の部分の太さが2種類あります。写真左のように細いものは、取り付けの際にプラスチック製のドーナツ型アダプタを巻きつけて太さを調整するようになっています。なお首部分の太さですが、標準サイズが23mmと40mmの2種類あるといった形になっているようです。

なおKuバンド放送は一般に楕円状のオフセットアンテナで受信するため、LNBFはオフセット用の形状で最初から売られていることが普通です。


■Kuバンド放送をセンターフィードアンテナで受信するには

実際の手順や使用する器具の詳細については「160cmアンテナ、Universal LNB、プライムフォーカス用フィードホーンでKuバンド受信」をご覧下さい。

●使用するLNBとフィードホーンは?

低仰角衛星を狙うためもしくはシグナルが弱い衛星を受信するためには国内で出回っている120cm以下のオフセットアンテナでは間に合わず、代わりに150cm以上のサイズが入手可能なセンターフィード(プライムフォーカス)アンテナを使用することになります。

その際には通常販売されているオフセット用のLNBFでは望まれる効率で受信することができないので、専用のLNBやフィードホーンを揃える必要があります。

そうしたLNBやフィードホーンは国内だとアサヒサテライトコンテックWARDが取り扱っている模様です。海外だと英国、ドイツといったヨーロッパ系のオンライン通販で手軽に個人輸入することができます。

●フィードホーンを固定するホルダーの形は?

 
写真左;ホーン部分の外径が40mmタイプのLNBF用ホルダー一例
写真右;ホーン部分の外径が23mmタイプのLNBF用ホルダー一例

大抵はおむすび状の三角形をした金属プレートですが、時々円形の製品も見かけます。

ホルダーはフィードホーン部分が太い方の製品のみに対応した物、もしくは細い方のホーンにのみ対応している物、また固定用金具を2種類備えて両方の太さのホーンに対応させた物など形状はまちまちです。

こうしたプレートは海外の衛星グッズ通販ショップの他、日本国内のネットオークションで入手が可能です。また、センターフィード(プライムフォーカス)アンテナのKuバンド受信対応モデルだとホルダーを最初から付属している場合があります。


■偏波電圧切り替え

海外衛星放送にはいくつかの偏波がありますが、中でも一般的なのは垂直(V)と水平(H)の偏波です。

よく売られているLNBFはひとつで垂直と水平の偏波を受信することができます。チューナーから送られる電圧の違いによって、それぞれを区別することから「偏波電圧切り替え○○」という名称が使われています。



LNBFの中をのぞいて見ると、小さな針(プローブ)が2本出ているのがわかります。この針は偏波を垂直と水平とで切り替えるのに使われます。

非常に大切な部分であり、海外の英語サイトによると手の脂で狂う可能性があるため素手で触れるなどしてはいけないとのことです。


■偏波角(へんぱかく)

LNBFを取り付ける際には偏波角の数値に従って時計方向もしくは反時計方向にねじって傾けます。この偏波角については別ページの記事をご参照ください

●LNBFの中をのぞいて針の位置を確認

LNBFを傾ける時に気をつけなければならないのは、「偏波角がゼロの時/LNBFを傾ける必要はない=同軸ケーブルを挿すコネクタが真下に来る」というわけではないということです。偏波角ゼロというのはコネクタの位置ではなくLNBFの筒の中に入っている針(プローブ)の位置と関係しています。



海外の解説サイトを回ってみると、偏波角0°の時の垂直用プローブの位置は上図のようになる、と説明されています。

●自分の製品について確認してみる

【SPL-2210の例】



これは以前LNBFを買った時に付いてきた説明書です。偏波角0°時のLNBF角度について説明されていました。



上の説明書にある製品を実際に裏側から見た様子です。垂直(V)偏波用の針が垂直に、水平(H)偏波用の針が水平に来ている時が「偏波角=0°」になります。

この製品では同軸ケーブルを挿すコネクタが真下に来ていない、ちょっと中途半端な位置で垂直プローブが垂直になるような形状をしているので、慣れるまで少々時間がかかりました。

【Turbo-1800の例】



こちらの製品には偏波角0°の際の位置を示すガイドがついていました。この写真はちょうど当地で真南に来る衛星を受信している状態で撮影したものです。

【その他のCバンド用LNBFについて】

針の位置と同軸ケーブルコネクタとの位置関係は商品によって異なります。説明書がついてくればそれを見ればよいのですが、もし何も無くてプローブのどちら垂直用なのか見ても分からなければ以下の方法を試してみて下さい。

01)LNBFの中をのぞいてみる。
02)2本ある針のうちの片方が垂直になるようLNBFを固定。
03)その位置を仮に偏波角0°の時の基準位置と考える。
04)受信したい衛星に合わせて偏波角の分ひねってみる。
05)アンテナ調整をして映像が出れば正解の取り付け位置。

06)駄目なら、試しにチューナーの周波数設定で水平/垂直の偏波「H」/「V」のみ逆にしてみた上でアンテナ調整をしてみる。
07)調べた偏波角の分だけLNBFをひねった時、チューナーでの偏波設定をH(水平)←→V(垂直)にひっくり返さないと受信出来ない場合は誤った取り付け位置。
08)最初とは別のもう1本の針の方が垂直になるよう移動。これを偏波角0°の時の基準位置を考え直す。
09)受信したい衛星に合わせて改めて偏波角の分だけLNBFをひねる。
10)チューナーで本来のH/V偏波設定のまま受信できるようになれば、無事に正解の取り付け位置に修正できたことに。

【Kuバンド用LNBFの例】

KuバンドLNBFは、Cバンド用LNBFよりも偏波角0°時の位置を示す矢印ガイドがついていることが多く、またガイドが無くてもLNBFのコネクタ部分を単純に真下に向ければ良いようなシンプルで分かりやすい製品が多いように思います。



これは当地で真南に来る衛星を受信している状態で撮影したものです。この製品では偏波角調整に役立つ目印が刻まれている他、コネクタを真下に向ければ良いなど、偏波角0°時の位置にセットするのが大変簡単です。


■プラスチックの蓋

LNBFの筒部分にはプラスチックの蓋がついています。これはつけたままで受信します。

オフセットアンテナにCバンドLNBFをつけた場合、角度によっては蓋が無いとフィードホーン内部に雨が溜まって受信不能になることがあります。我が家では強風でいつの間にか蓋が外れ、更に雨が入り込んで受信できなくなったという体験をしました。

英語の海外衛星情報サイトによると、このプラスチック蓋は内部のプローブを湿気から守る役目があるので、必要な時以外には取り外すべきではないとのことです。

物によっては蓋が緩いLNBFもあるので、私の場合はビニールテープ等で外れないよう固定しています。

虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。家のあれこれで機材のメンテナンス継続が難しくなり海外衛星受信やPC自作は引退。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

所有Slingbox;
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