海外衛星の不便な点

海外衛星とは
05 /24 2005
■お金がかかる

海外衛星放送を受信するには10万円前後の投資が必要になります。PAL方式のテレビ放送が多いためマルチテレビなどを揃えているうちにどうしてもこのような金額になってしまうのです。

最近はネットオークションで非常に安い受信セットを買えるようになりましたが、やはりマルチテレビを含めてしまうと5万円はオーバーします。これを安いと見るかどうかは人によりけりですが、専門業者に委託すれば数十万円が必要になる可能性もあることを考えれば激安の域に入ると思います。


■しばしば巨大なパラボラが必要になる

日本から遠い国の各種外国語放送を受信する場合たいていはCバンドという方式になるのですが、このCバンド放送を受信するには直径1.2メートル~2.3メートル前後の大きなディッシュが必要になります。

日本ではこれだけ大きなものを設置する場所を確保するのは難しいですし、台風がある国なので暴風による転倒対策も必要になるなど面倒です。

小さなアンテナで済むというKuバンドであっても通常のパラボラよりは大型で、直径60~90cmが主流になります。このためマンション・賃貸住宅住まいの受信には周囲を気にしたり貸主側の許諾を貰ったりしなければならないなどの不便さが伴います。

一戸建てでも大きなスペースを庭やベランダで占めるため、家族(特に洗濯などを実際に行う奥さん)に設置を反対されることもしばしばあるとか。より大きな/多くのパラボラに挑戦したくとも家族の視線が痛くて・・・なんてことも珍しくないようです。


■専門業者が少なく、自力で作業する部分が大きい

設置を代行してくれる業者も少なく、専門性が高い業者によっては1工事で数十万円の支払いになることもあるため、個人で設置する場合にはどうしても自力に頼らざるを得ません。

要領を得れば心配ないのですが、機械に弱い人にとってはなかなかきついものがあります。1つのアンテナで複数の衛星を受信するために取り付ける駆動装置の設定も素人には難しいです。

チャンネルの周波数やその他必要数値は時折更新されますから、少なくとも自分でデータをチェックしチューナーのプリセット情報を書き換えられるぐらいのことはできるようにならなければなりません。

【専門業者にまつわる悲しい?思い出・・・】

以前私は設置工事の件で、同じ関東地方にある有名専門業者に問い合わせたことがあります。

混信が多く通常ならば人が上らないような危険な設置場所なので海外衛星専門業者の力が必要だったのですが、その時は混信調査の費用を尋ねた時点で返信が途絶えてしまいました。予算も無いのに質問して来る困った顧客に見えたのかもしれません。

とにかく返信が来なかったため、自宅に出入りする普通の業者に作業を委託することになりました。結果として不必要なまでの人数を寄越され海外衛星専門業者に頼むよりも遥かにボラれるという悲惨な目に遭ってしまいました。

それ以来業者に工事依頼をするのが億劫になり、設置場所にアクセスするための安全な階段を増設。混信調査も自前で出来るようスペアナまで買い、自分で持ち上げられるサイズと重量の分割アンテナを専ら購入するようになりました。

お蔭で今では一定額の貯金を全て機材購入に充てています。これも自己設置ならではのメリットなのでしょう。


■チャンネルの消滅や移動が多い

一番困るのはお目当てのチャンネルがすぐに消えたり、スクランブルがかかったり、果ては別の衛星に移ってしまうという可能性があるということです。

ある時に受信できていたチャンネルでも、後から別の衛星に移動したせいで受信できなくなってしまうというのは度々ある話です。自分で設置・調整をできないと、この時点でパラボラを調整し直すために新たな出費がかさんでしまいます。

場合によってはチャンネルが潰れてしまうとか、スクランブル放送(=無料では視聴できないようにモザイクをかけたり真っ黒音無し状態にすること)になってしまうとかいうことも考えられます。

娯楽性の高い人気チャンネルが登場し、その後見事にスクランブルがかかるというケースが少なくないので注意が必要です。


■ある程度の語学力が必要

海外衛星の受信には世界共通の規格に則った機材を使用します。日本の衛星放送は電圧といった規格が違うので、海外衛星用のチューナーなどは一部の例外をのぞいて全て韓国、台湾、中国、欧米からの輸入品です。

そのため取扱説明書やチューナーの操作画面を理解するには英語もしくはそれらの文章が書かれている言語の基礎的な語学力が欠かせません。

日本で受信するのはアジアの中のどこかしらの地域をカバーする衛星ですから、衛星やチャンネルについての情報発信も英語が中心になります。

海外衛星を受信する際、マニュアルが英語で書かれているため不安を感じられる方もおられるようです。そのような場合はごく簡単であっても日本語で書かれた取り扱いパンフをつけて売ってくれる業者さんを利用すればいいかと思います。

更に、有料放送を契約する場合には使用言語を理解し現地と電話でもコンタクトを取れるようにしておくと、トラブルが起きた時に解決まで持ち込めて安心です。


■故障した機材の修理が難しい

海外衛星チューナーが故障した場合、症状によっては商品購入元である国内の専門業者に直してもらえることもありますが、基本的には製造メーカーのある海外に持ち出す必要が出てきます。

専門店でチューナーを買うとサポート窓口として故障の相談を受けてくれるというメリットはありますが、メーカー自体の支社が日本にある訳ではありません。海外持ち出しの時点で大きな出費が見込まれるようであればチューナーを買い換えるよう勧められることも多いと思います。

またオークションで出回っているような超特価チューナー等については、サポートの関係もあり壊れたらそれまでと考えた方が良いです。

日本のBS/CSチューナーと違い海外衛星のチューナーは「故障=廃棄、ジャンク品化」に近いようですが、マイナーな趣味なので仕方が無いのかも知れません。

長い間安心して使いたいということであれば、やはり有名メーカー製品の購入がお勧めです。

虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。家のあれこれで機材のメンテナンス継続が難しくなり海外衛星受信やPC自作は引退。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

所有Slingbox;
PRO-HD、350、500、M2

所有PC;
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所有タブレット;
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その他;
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