偏波角(へんぱかく)

用語・各種数値・データ/図表
10 /15 2009
(4年前に書いたものを修正し、図表等を追加。カテゴリーの変更を行いました。)

関連ページ;
 →「LNBF」(LNBFのひねり方)
 →「【手順6】アンテナを組み立てLNBFを固定する
 →「真南に来る衛星~衛星と同じ東経にある地域のライン・参考図

■偏波角とは

東から西まで並んでいる各衛星は赤道上空の静止軌道衛星に沿って位置しており、地上から見渡すと円弧上に沿って並んでいる形になるのだとか。このラインは専門用語ではクラークベルト(clark belt;クラークベルトについてはこちら)もしくはアーク(arc)と呼ぶそうで、海外フォーラムに行くとよく見かけます。

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しかし球形の地球にある一点とクラークベルトの円弧状に並んでいる衛星との位置関係により、衛星が東・西の端に位置すればするほど本来ダイレクト方向に進んでいるはずの電波も、自分がいる受信地点では一定の度数分だけ傾いた状態で到着するということになるようです。

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そのため、LNBFを取り付ける際には弧を描くクラークベルトに並ぶ衛星の位置と受信地点との位置関係に関連した角度の問題を補正するためにLNBF自体を傾けることになります。

上空を見た際に弧を描くようにして並ぶ衛星の位置関係により起こる傾きの角度を「偏波角」(へんぱかく;polarization angle)と呼ぶとのこと。


■LNBFをねじる角度



LNBFをディッシュに取り付ける際、受信する衛星の見える方向・位置と自分が受信する地点の緯度・経度に従って「偏波角」(へんぱかく)を計算し、LNBFを時計方向もしくは反時計方向にねじって傾ける必要があります。

日本では次のようにしてLNBFを傾けます。どの位置が「偏波角=0°」なのかはLNBFについてのページをご覧ください。



1)衛星が受信地点の真南にある場合

衛星が受信地点から見て真南の方向に見える場合、偏波角は0°になります。LNBFによって形状はことなりますので、中のプローブの位置を確認した上で正しい位置に設置します。

2)衛星が受信地点の東方向にある場合

LNBFは設置者からアンテナを外側から見た場合、時計方向(右回り)に偏波角の分だけひねります。衛星が東の端に見えるほど角度は大きくなります。

3)衛星が受信地点の西方向にある場合

LNBFは設置者からアンテナに向かって外側から見た場合、反時計方向(左回り)に偏波角の分だけひねります。衛星が東の端に見えるほど、角度は大きくなります。


■偏波角の計算方法

衛星位置計算ソフト「SMWLink」なら詳細な偏波角を求めることができます。

受信地点の緯度・経度、衛星の位置が判明しているならば(←住んでいる市町村の公式HPにある「市の概要」といったページに大体記されています)このソフトを使ってみてください。(詳しい数値を調べるようであれば、Geocodingというサイトが便利です。)



「Polarization angle」と書かれたディッシュの絵がある項目がその計算部分です。赤い棒線で傾ける方向と角度が示されるので便利です。

なお、上の方の図にも書き入れてありますが、真南よりも東に位置する衛星の偏波角SKEW数値にはマイナスがつくようです。逆に西に来る衛星の偏波角SKEW数値にはプラスがつくか、もしくは単にプラス記号の無い数値となるようです。



■Googleマップを組み込んだツールで衛星の方向と偏波角を確認

TELE-satellite International Magazineの2008年3月号でGoogleマップと組み合わせた衛星位置確認ツール「Satellite Dish Pointer」が紹介されていました。

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このツールでは地図の赤いマークを受信地点に設定、受信したい衛星の名称を一覧から選択すると直線で近隣ランドマークのどこにアンテナを向ければよいのかが分かる他、方位角・仰角・偏波角が一覧表示されるという仕組みになっています。

検索・表示共に日本語対応で丁目・番・号単位まで絞り込む事が出来ます。




■偏波角~例;東京都での数値

参考として、東京都(県庁所在地ということで新宿都庁の緯度・経度を選択してあります)での偏波角をまとめてみました。なお、数値は上記の「Satellite Dish Pointer」における計算結果に基づいています。

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東京都の場合、Express-AM3がほぼ真南に来ます。この衛星を東京周辺で受信する際には偏波角はほぼゼロなので、LNBFの垂直用プローブも垂直に位置したまま、つまりLNBFを偏波角に従ってひねる必要がありません。

一方、受信する衛星が真南から東/西に向かって遠ざかれば遠ざかるほど、偏波角の数値は大きくなり、LNBFをひねる角度も大きくなっていきます。上の図は、その角度の違いを視覚的に示してみたものです。

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東京都において、偏波角が0°の位置が上図の通りとなるようなLNBF製品を使って各衛星を受信する場合の、LNBFひねり具合の目安です。

虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。家のあれこれで機材のメンテナンス継続が難しくなり海外衛星受信やPC自作は引退。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

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