【手順6】アンテナを組み立てLNBFを固定する

受信作業の手順
11 /07 2009
(4年前に書いたものを加筆・修正しました)

■アンテナの設置場所について

アンテナはコンクリートで地中にポールを埋め立てて作ったぐらつかない台や、海外衛星アンテナ用台として売られている丈夫な製品を使うなどするのが一番安心です。

この場合、ポールがぴったり垂直に立つよう注意します。

オークション等で安価に入手できる台一体型据え置きタイプアンテナは、水平にならされた硬い地面に乗せることが肝心です。以前我が家でも経験したのですが、軟らかい庭土の上に乗せてしまうと、設置時には水平でも降雨で地面が緩む内にアンテナ自体が傾いていく恐れがあります。

●ベランダへの設置や足場パイプとの組み合わせについて

海外衛星のパラボラアンテナはBS/CSアンテナよりも大きく強風時の風圧もかなりのものとなります。

ベランダやマンションのテラスに設置するために、止むを得ずとはいえ45~60cmサイズのパラボラアンテナ取り付けを前提としたBS/CSアンテナ用金具を代用するのは大変危険です。風が穏やかな時には気にならないかもしれませんが、暴風でのパラボラ脱落は実際に起こっているトラブルですので事前防止を心がける事をお勧めします。

また足場パイプを組む場合にも、丈夫な建物の一部を抱き込む形で固定し、アンテナとパイプとの接点を複数の金具等で念入りに縛り付けることが肝心となります。


■組み立ての前に

アンテナの組み立ては大きさにもよりますが1人では大変です。

1枚もの(=メッシュでない全面金属製の)のソリッドパラボラアンテナは材質や厚みによっては120cm径でも十分に重くなります。作業時にアンテナの皿を倒したり落としたりする危険性がありますので、予め余裕を持って家族や友人に応援を頼んでおいて下さい。

ちなみに国内オークションで手に入る6分割アンテナは120cm~150cm径であってもかなり薄い上に、完成時の高さもあまり無いため重い金属板を持ち上げる動作が少ないことから、1人でも比較的楽に作業できるように思います。


■準備

アンテナが家に届いたら、家の中の広いスペースか実際に受信する場所で梱包をほどきます。まず添付された紙を見て、部品の数が揃っているか、寸法に間違いがないかを確認します。

問題が無ければ工具を揃え、作業に取りかかります。ネジの数が多くなる場合もあるので、わかりやすいようにするため添付説明書(紙切れ1枚のこともしばしばです)にある通りの順番と配置で部品とネジ類を並べます。


■組み立て

 
アンテナ組立図の例~左;6分割センターフィード、右;オフセット
センターフィードの方はYahoo!オークションで買ったSVECの台一体型据え置きタイプ、オフセットは台別売りタイプでした。

スパナやドライバーを使ってアンテナを組み立てます。

初めての作業では図がわかりにくく手順を間違えることもあるので仮締めをし、全体の形が見えてきた時点できちんと締めると苦労が少なくて済みます


例~オークションで買った台一体型据え置きタイプアンテナの裏側
組み立ての際に出来る中心の穴を円形のプレートで隠すのですが、裏を見ると棒状の部品と1本のネジで留めてあるのが見えます。黒いツマミは仰角調整用のネジです。

よくYahoo!オークションで売っているような台一体型据え置きタイプアンテナは、上の写真(注;ピンク色のロープは関係ありません)のように皿の裏に突き出しているり曲げ部分同士をネジで留め合わせることで1枚のアンテナに仕上げます。

その留め合わせ部分の特定ネジ位置に台座部分となるパーツを組んでいくのですが、慣れないと組み立て順序を間違えやすいので図を良く見ながら作業します。


■アンテナ台


別売りアンテナ台 組立図の例

アンテナ台を使う場合は、ポール、ポールを支える脚部分、皿と連結するための部分を組んで完成させます。

1人で作業をする場合は重さと大きさのあるディッシュ部分パーツを手で持ち上げかつ固定しながら同時にネジを締めるのは至難の業なので、この時はできれば家族なりに手伝ってもらうと良いです。

受信地点にアンテナをセットしたら、アンテナ台のポールを支える脚部分をスパナなどできつく締めて固定します。そうしないと皿を回している時に台が緩んで倒れます

ただし台の脚部分を締めても、風が吹けばパラボラに風圧がかかって倒れる可能性が大です。テレビ画面を見に行ったりして放置しておいた間に皿があおられ台ごと倒れる恐れがあります。こうした風での転倒でアンテナが歪んだり破損したりする恐れもあるので、短時間の作業中でもアンテナ台に重石を載せておくようにすると安心です。


■LNBFの固定


オークションで購入した分割タイプアンテナの組み立て例
プライムフォーカスアンテナでCバンドを受信する場合の例です。

01)アンテナの組み立てが済んだら、焦点を合わせる部分に向かって伸びている支え棒(大抵は3本か4本)にスケラーリング(通常LNBFに付属)を取り付けます。スケラーリングは凸凹のひだ状になっている側をディッシュ面に向けます

02)スケラーリングを取り付けたらそこにLNBFを固定します。LNBFはフタがはめられた筒の先をディッシュ面に向けます

 
写真左;LNBFの取り付け位置   写真右;F/D値を合わせる

03)ディッシュのF/D値を確認し、LNBFのフィードホーン部(筒の部分)に刻まれた数値とスケラーリングのふちとを合わせます。オークションに出ている中国製LNBF等には数値が刻まれていない物も多くあるようです。この場合にはまず筒(フィードホーン)の中央周辺で固定してみて、様子を見ながら自分で位置を調整してみて下さい。

04)LNBFを取り付けたら、あらかじめ調べておいた受信する衛星の偏波角に従って、LNBFを時計方向(右回り)もしくは反時計方向(左回り)に角度分だけ回します。



【LNBFのひねり方と角度の詳細について】
 ・偏波角分だけLNBFをひねる前の基準位置の知り方→「LNBF( LNBとフィードホーン )」
 ・どれだけLNBFをひねればよい?→「偏波角(へんぱかく)


■Kuバンド受信の例


ほぼ真南の衛星を受信しているのでLNBFは真下を向いています

オフセットアンテナでのKuバンド受信にはスケラーリングの取り付け作業はありませんが、基本手順は全て同じです。


■サビ止め

アンテナは風雨にさらされます。海外衛星の巨大ディッシュは鉄を含んださびやすい部品もいくつか含んでいます。特にボルトとナットは要注意です。サビが生じないよう、最初の段階でボルト周辺にサビ止めスプレーなりをかけておくと部品が長持ちします。

ちなみにボルトだけステンレスに変えてもアンテナ自体が鉄製だったりすると「もらいサビ」という形でサビが移るのだとか。サビを避けるにはアンテナ本体、各種部品、ポールがさびない素材で出来ていることが肝心のようです。

なお、ディッシュの受信凹面へのペンキ塗装に際しては選定する塗料に要注意(→詳細はこちら)だとのことです。


■注意事項

●LNBFを固定する支え棒は最後に

LNBFを固定する細い支え棒は組み立ての最後段階で取り付けることをお勧めします。

アンテナ台に取り付けたアンテナは土台を固定しない限りある程度不安定で、この支え棒をつけスケラーリングを固定した状態で作業中に放置しておくと、風が吹いてアンテナごと倒れ棒の部分が潰れたりゆがんだりする恐れがあります。


●適正なスケラーリングを使用する

 
左;センターフィード(プライムフォーカス)アンテナ用のスケラーリング
右;オフセットアンテナ用のスケラーリング

Cバンド受信にオフセットタイプのアンテナを使う場合には専用のスケラーリングを使用します。LNBFに付属してくるセンターフィード(プライムフォーカス)アンテナ用の円盤形スケラーリングをそのまま使用すると受信の効率が落ちますので注意が必要です。(→詳細と購入方法について読む


オフセットアンテナでCバンド海外衛星放送を受信する場合の例

オフセットアンテナにCバンド用受信機材を取り付けた場合、上のような感じになります。

●軍手を忘れずに

ディッシュによってはふちで手を切ることがあります。怪我をしないように運搬や持ち上げの際には軍手をはめると安全です。


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虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。家のあれこれで機材のメンテナンス継続が難しくなり海外衛星受信やPC自作は引退。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

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