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USALS(Go to X)機能によるアンテナ駆動とチューナーでの設定

機材・設置のあれこれ
08 /01 2010

■USALSとは?

USALS [ Universal Satellites Automatic Location System ] (DiSEqC 1.3やGo Xといった別名あり)はイタリアStab社が開発した技術で、最近のチューナーにはたいていこの機能が備わっています。(安い中国製チューナーにはついていないこともあるので、購入の際にはスペック表で確認する必要があります。)

これを利用すると受信地点の緯度・経度と衛星の位置(経度)を入力するだけで、あとは海外衛星チューナーが勝手にアンテナモーターを動かしてパラボラを衛星の方向に向けてくれます。

H-Hマウント

上はUSALS対応DiSEqC H-Hマウントです。USALSが使えるアンテナモーターはこのような形をした製品で、通常は120cm径までのアンテナ搭載が可能です。[ → 実際の取り付け方法についてはこちら ]

DiSEqCの1.2と1.3(USALS)の双方に対応しているH-Hマウントでは、1.2プロトコルに従った手動パラボラ駆動と1.3(USALS)プロトコルに従ったオートマチック駆動のいずれかを行うことができます。海外衛星受信でこのようなH-Hマウントを使う場合は、自分のニーズに応じてどちらのプロトコルでアンテナ駆動を行うかを決めます。

ちなみに大型アンテナを駆動する36VタイプのH-Hマウントやアクチュエーター(注;いずれも電源を供給するケーブルを別途設けるようになっています)についてはUSALSで動かすことはできず、DiSEqC1.2どまりとなっています。


■1.2プロトコルよりも複数チューナーでの回転アンテナ共有に向いている1.3(USALS)プロトコル

米国にある有名小売店のウェブフォーラムによると、手動制御タイプのDiSEqC1.2ではアンテナモーターに衛星位置番号が記憶され、USALSではチューナー側の計算結果に従ってアンテナモーターが動いてくれるだけでモーター側に衛星位置記憶番号を残すような作業は行われないのだとか。

通常DiSEqC1.2でアンテナを回転させる場合は衛星位置を記憶する際に「衛星Aの記憶番号は01、衛星Bの記憶番号は02」といった具合に固有の連動メモリー番号が割り当てられます。そのため複数のチューナーから回転アンテナやポジショナーにアクセスする場合は、それぞれのチューナーにおける衛星・アンテナモーター設定画面に「衛星Aの時はモーターを記憶位置01に向ける」といった具合に手動で指定できる項目があることが重要となってきます。

しかしUSALSの場合はチューナーが衛星位置を計算してH-Hモーターと連動する程度に留まっているそうで、衛星位置記憶メモリー番号のバッティングや上書きを心配することなく運用できるのが便利です。私自身分配器を使って3台のチューナーからそれぞれH-Hマウントに乗せた90cm回転アンテナにアクセスしているのですが、USALSのお蔭でトラブルが起きることもなく個別に駆動が行えています。


最初はDiSEqC1.2で調整するのがお勧め

USALSを使う場合、以下の点が前提となります。
○アンテナ駆動モーターであるH-Hマウントが正しく真南に向けられていること
○マウントに取り付けたパラボラが正しい仰角に設定されていること
○LNBFのF/D値に従って位置設定が済んでいること

そのため、H-Hマウントの調整初期については手動でチビチビとパラボラを動かせるDiSEqC1.2の方が向いています。最初に1.2プロトコルでアンテナ位置調整を行い、アンテナが正しい方向を向いていることが確認できた後に、他の衛星も受信できるかどうかチェックするという形に入って、ようやくUSALSを利用することになるかと思います。

最初から「東経XXX度にある衛星を、東経XXX度・北緯XX度の当地点で受信する」というコマンドをチューナーから送ればH-Hマウントがお目当ての衛星に向かってくれるので一見楽で良いのですが、USALSには誤作動や位置ズレが起きやすいので、やはり調整作業はDiSEqC1.2から始めるのが良い気がします。


■チューナーでの設定例

下はAZBox HDでの画面例です。このLinuxチューナーでは衛星設定とDiSEqC1.2、USALS制御とが同一のメニュー画面にまとめられていますが、衛星設定メニューとDiSEqC1.2制御画面とUSALS制御画面が別々の項目に分かれているチューナーも多いかと思います。

いずれのタイプでも設定内容自体は同じで、Geocodingのようなサービスで調べた受信地点の緯度・経度、Lyngsatなどに表示されている衛星の経度(日本の場合はほぼ全ての衛星が東経)を入力し、コマンドをH-Hモーターに送るという手順をとります。

USALS制御

まず受信したい衛星の名称と経度を確認します。今回はExpress-AM3のKuバンドを狙ってみます。(チューナーの仕様の都合で、ここでは本来の140.0Eではなく140.3Eとしていますのであしからず。)

衛星情報を確認したらポジショナー制御のプロトコルをUSALSで行う設定項目に入ります。複数の衛星をUSALSで受信したい場合は、衛星・アンテナモーター設定で各衛星について「USALSを使う」というオプションを選択します。

緯度・経度の入力

受信したい衛星の経度が表示され、受信地点の経度と緯度を入力するよう促されます。このチューナーでは小数点以下は一桁のみ入力するタイプなので、Geocodingで表示された数値を四捨五入します。(ちなみにDreamboxのEnigma2インターフェースは小数点以下3桁までの入力です。)

数値の入力が終了したら、H-Hモーターに「USALSで計算した方向・位置にパラボラアンテナを向けよ」とのコマンドを送ります。上の例では「Go To Position」で所定の位置に移動します。

H-Hマウント、パラボラアンテナ、LNBFの取り付けと調整が正しければ、これでシグナルバーとクオリティーバーに反応が出ます。シグナル数値が最大になる地点に来ていればこれで設定は完了し、他の衛星も同様にして正しくキャッチできるようになります。


■USALS~長所と欠点

USALSはアンテナ調整さえ正しければ、一つの衛星に関してUSALS調整を行うだけでUSALSオプションにチェックを入れた他の衛星も連動して受信できるようになるので大変便利です。しかし手動で位置を微調整できるDiSEqC1.2と違い、このオートマチックである点が短所ともなります。

【シグナルが最大になるポイントに微動させられないチューナーも多い】

USALSで設定すると、どの衛星も計算結果に従って自動的にモーターが動くので、その衛星が少しずれた位置でシグナル最大となる場合にその衛星に限ってのみ東もしくは西に少しずらすといった設定変更をすることができません

チューナーによっては「USALS位置微調整機能」というものがあり、大まかに位置にオートマチックで動かした後、自分で手動の微調整ができることもあります。しかしAZBox HDのように微調整機能が無い物も多く、海外でもDiSEqC1.2の方を好んで使うユーザーが多い原因となっています。

このように、USALSでは位置ズレの修正と微調整を行うために、受信地点の経度等数値を変更・入力するといった必要が出てくることがあります。 USALS設定をしていて明らかに受信状況がおかしくDiSEqC1.2の時と違ってどの衛星にも全くヒットしない場合は、受信地点の情報を変えてみて下さい。

【計算ミスや誤作動による位置ズレが起きやすい】

私自身がUSALSを使ったり海外フォーラムで情報を集めたりして知ったことですが、USALSには想定通りの位置にパラボラアンテナが動いてくれないというトラブルが多少起きやすいようです。

手持ちのH-Hマウントでもこれが発生しており、アンテナ位置の調整は正しくH-Hマウントが真南を向いているにもかかわらず、「真南のゼロ地点にH-Hモーターを動かす」というコマンドを送っても、なぜか東寄りに10度近くずれた位置に行ってしまいます。 これは海外フォーラムのDG-120スレッドにも報告されていたトラブルですが、やむを得ないので受信地点の東経を変更しています。

【一定経度を超えた低仰角衛星までモーターが動かないことも】

またチューナー側のUSALSプログラムによっては、リミットがかかったような状態になっているのか、一定経度の先にはH-Hモーターが動かせないことがあります。手持ちのAZBox HDシリーズがそれで、他のチューナーとは違いこのチューナーだとABS-1のKuバンドが受信できません。

USALSの設定作業を行っていて異常を感じたら、アンテナ設置場所に行ってH-Hマウントが方位何度地点まで動いたのかを確認してみて下さい。本来方位80度地点等に進んでいるべきマウントが60度地点等で止まっていたら、このチューナー仕様に起因したトラブルが起こっている可能性があります。

虎太郎

デジタル機器の好きな元文系人間です。PC自作機の手入れや新たな趣味の開拓ができない中で大型メッシュアンテナまで破損し、そのまま海外衛星受信は引退へ。

最近はPCやタブレットを使ったインターネットTV、STBのリモート視聴機能、Slingboxによるライブストリーミング、Android TV Boxにて国内外の放送を楽しんでいます。

所有Slingbox;
PRO-HD、350、500、M2

所有PC;
Windows 10、Windows 7

所有タブレット;
iPad、Android、Windows 10

その他;
Apple TV、Android TV Box

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